法務部門に契約書作成ワークフローのサービスを提供するフランスの「Leeway」

Leeway(リーウェイ)は、契約書に関するエンド・ツー・エンドのSaaSソリューションを構築しているフランスのスタートアップ企業だ。Leewayを利用すれば、すべての契約書を1つのリポジトリに集中させ、複数の交渉ステップを経て、1つのDocuSign(ドキュサイン)イベントで電子署名を行うことができる。

同社は先ごろ、HenQ(ヘンク)やKima Ventures(キマ・ベンチャーズ)といった投資会社や、Algolia(アルゴリア)、Eventbrite(イベントブライト)、Spendesk(スペンデスク)、MeilleursAgents(メイユールエージェンツ)、Livestorm(ライブストーム)、Luko(ルコ)の創業者などのビジネスエンジェルから、420万ドル(約4億6400万円)のシードラウンド資金を調達した。

法務部門で働いている人ならば、おそらく複数のツールを使っていることだろう。契約書を作成するためにMicrosoft Word(マイクロソフト・ワード)を使い、契約書を保存してチームメイトやビジネスパートナーと共有するためにクラウドサービスを使い、さらに電子署名やアーカイブサービスを使用しているのではないだろうか。

Leewayは、このワークフローをすべてのステップで最適化する。まず、すべての契約書はLeewayに保存することができる。これによって後で契約書を探すのが容易になるだけでなく、契約の期限が近づくとリマインダーを受け取ることができるので、契約を更新することができる。

2つ目として、Leewayから直接契約書を編集できる。例えば、マネージャーは契約書を確認し、変更点をLeewayのインターフェイスに書き込むことができる。社員は修正を施して、完了したら契約書の新しいバージョンをそのまま保存すればよい。

その後、同じインターフェイスから契約書を送信することも可能だ。契約書に署名される前に複数の人が承認する必要がある場合、管理者はその承認ワークフローを設定できる。すべてが一元化されているので、現在進行中のすべての契約書の概要を把握することができる。

画像クレジット:Leeway

Leewayは次の段階として、条件付きの条項を製品の中に組み込むことを考えている。通常、大企業では、同じ条項でも、非常に有利な条件、有利な条件、あまり有利でない条件など、いくつかのバージョンを持っている。Leewayの顧客は交渉する際に、例えば、非常に有利な条件から有利な条件に、切り替えることができるようになる。

現在、約30社が契約書の管理にLeewayを利用している。クライアントには、Voodoo(ブードゥー)、Evaneo(エバネオ)、IFOP(フランス世論研究所)、Fitness Park(フィットネスパーク)などがある。同社の共同設立者であるAntoine Fabre(アントワーヌ・ファーブル)CEOは「私たちは、従業員数100人から500人の企業の法務部という、非常に特殊な顧客層を持っています」と、筆者に語った。

それより小規模な企業や大規模な企業がLeewayを使うべきではないという意味ではない。しかし、従業員が100人未満の企業には、必ずしも本格的な法務部門があるとは限らない。営業チームや財務部門が、法務的なチームとして機能することもあるだろう。しかし、Leewayには、まだまだ成長の余地がありそうだ。

画像クレジット:Leeway

カテゴリー:リーガルテック
タグ:Leeway契約書SaaSフランス法務資金調達

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(文:Romain Dillet、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

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TechCrunch Japan

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