米国時間4月7日、TikTokは、音楽をベースにしたクリエーションアプリとしてのルーツをさらに拡大し、クリエーター向けに6種類の新しい音楽エフェクトをローンチした。エフェクトは、インタラクティビティや視覚化、アニメーションなどを提供するもので、 アプリ「Music Visualizer」のローンチかを皮切りに、数週間以内に展開される予定という。TikTokによると、エフェクトは世界中のユーザーが利用でき、リアルタイムのビートトラッキングによりレトロなグリーンスクリーンでアニメ化する。
エフェクトはTikTokのCreative Effectsトレイに4月6日に追加され、すでにこの新機能を使ったビデオが2万8000以上作られている。たとえば複数の月(惑星か?)が出ている紫色の空の下で地上のグリッド(格子模様)が音楽に合わせて上下に脈動すると、いうビデオをそのエフェクトで作ることができる。
Music VisualizerはTikTokの音楽ライブラリにあるどのようなサウンドでも使えて、EDMのデュオAREA21も採用している。彼らは、Music Visualizerを使って新曲「La La La」の予告宣伝ビデオを作った。しかし残念なことに、彼らのエフェクトの使い方では、アニメがその下のアニメを隠してしまう。より上手くエフェクトを活用するクリエイターもすごく多い。
その他のエフェクトは次のとおりだ。
- Music Machine:ユーザーがさまざまな音楽レイヤーのMIDIループのリアルタイムレンダリングを制御できるインタラクティブなツールセット。リアルタイムの調整のためのBPM(拍数)スライダーもある。ワンショットサウンドエフェクトが5つ。録音した音楽のビデオに対する毎回新しいビジュアル応答が可能
- Delayed Beats:TikTokですでに人気の画面静止エフェクト。画面の変化を音楽のビートに合わせるために一瞬静止する
- Text Beats:TikTokのライブラリのどんなサウンドのビートにもシンクして画面が変わるビデオの上に、テキストのオーバレイがアニメーションで載る
- Solid Beats:どんな曲のビートにもシンクするビジュアルエフェクトを加える
- Mirror Beats:表示の移動をTikTokのライブラリのどの曲のビートにも合わせる
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これらの新しい機能のローンチは、InstagramのReelsやSnapchatのSpotlight、それにYouTubeのShortsといったメジャーなソーシャルネットワークからの新しい競合相手の登場への対応だ。これらの新機能の追加で、ユーザー体験におけるライバル製品の後れが一層目立つ。ショートビデオの新規参入者たちは制作ツールでは独自性を出しているが、TikTokの楽しさの中心にあるクリエイティブなエフェクトの大きなライブラリーを欠いているし、むしろ音楽機能に関心のある人びとに訴求しているようだ。
新しいエフェクトはすべて、TikTokのCreative Effectsトレイにある専用の「Music」タブで展開される。
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画像クレジット:Jakub Porzycki/NurPhoto/Getty Images
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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)