今日のGPT-3の世界では、テキストを扱う新しいソフトウェアサービスが話題になることも、珍しくなくなった。Compose.aiもそんな企業の1つで、同社は独自の言語モデルを開発し、多くの人が文章をもっと早く書けるようにしてくれる。初期のプロダクトが早くも投資家の関心を引き、Craft Venturesがリードするシードラウンドで210万ドル(約2億3000万円)を調達したことを同社は米国時間6月8日の朝に発表した。
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Compose.aiは、ウェブを閲覧しているときにどこでも使えるオートコンプリート機能を提供する。AIを搭載したバックエンドは、ユーザーの声を学習し、コンテキスト(文脈)を吸収してより良い回答を提供したり、やがては企業の大きな声を吸収して文章のアウトプットを整える機能も備えている。
共同創業者のLandon Sanford(ランドン・サンフォード)氏とMichael Shuffett(マイケル・シャフェット)氏によると、Compose.aiは、5年後に平均的な人たちは書くときにすべてのワードをタイプしていない、と信じている。同社は、Compose.aiのChromeエクステンションで今後はもっと多くの人たちがそうなって欲しい、と述べている。ブラウザーのエクステンションなら、会社の許可がなくても使えるはずだ、と。
サンフォード氏とシャフェット氏の説明によると、同社の言語アルゴリズムはマルチティアのプロダクトだ。最初の段階として、インターネットそのものを読んで学習(主に英語)し、第2段階として具体的なドメイン、たとえばeメールというドメインを扱う。第3段階にはユーザーの声を学習し、そして今後の第4段階では、企業内で一般化している言語へのアプローチ、すなわちその企業独自の言葉遣いのパターンなどを扱う。
企業が従業員に共有言語モデルを提供することで、彼らが文章を書く際に言語や単語選択の好みを提示できるというのは興味深いコンセプトだ。このように強力で中央集権的なトーンという考え方は、役に立つものと知的に厳格なものの中間に位置する。しかし、多くの人は書くことに自分なりの工夫をしたくない、もしくは書くことをまったく好まないものだ。したがって、中央集権的なサポートを増やすことは、ほとんどの人にとって面倒なことではなく、むしろ時間を節約するハックになるだろう。
いずれにしてもCompose.aiは、新たに得た資金でスタッフを増やそうとしている。現在、フルタイムが3名と若干の契約社員だけだ。サンフォード氏とシャフェット氏によると、今後も小さな会社を維持し、少数の経験豊富な技術者と機械学習のスタッフでプロダクトチームを充実させたいという。
Composeの今後、どのような展開を行うのだろうか?創業者たちはTechCrunchに対し、少しずつ企業との対話を始めており、第4四半期末には有料サービスを開始する予定だと語った。これは早期の収益を意味し、スタートアップのランウェイを大幅に延長することになるだろう。
Composeが構築しているものは技術的にシンプルなものではなく、経済性を適切に調整するための興味深い作業が待っている。同社の創業者はTechCrunchに対し、同社のプロダクトが顧客のために実行するパーソナライゼーションの作業は、間違ったやり方をすると高くつく可能性があると述べている。2人は、将来的に月額10ドル(約1100円)のプランを経済的に魅力的なものにすることは可能だが、「ナイーブ」な方法で行えば、Compose.aiは同じアカウントをサポートするために500ドル(約5万4800円)の計算コストを費やす可能性があるという。
それはまずい。
同社は、間近に迫った有料プランが経済的にうまくいくと確信している。TechCrunchでは、機会があればそのバージョンの同社プロダクトを試してみたいと思っている。
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カテゴリー:人工知能・AI
タグ:GPT-3、機械学習、Compose.ai、資金調達、文章
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(文:Alex Wilhelm、翻訳:Hiroshi Iwatani)