米国時間7月6日、Twitter(ツイッター)は健全な会話とプライバシーに関わる新機能について同社が考えているアイデアをいくつか披露した。例えばTwitterの新しい会話制御オプションワンストップで利用できる「privacy check-in(プライバシー・チェックイン)」機能や、ユーザーのサービス内でのプライバシーを高めたり、公開ツイートとプライベートツイートや複数のアカウント間の切り替えを簡単にする仕組みなどがある。
この中でも、プライバシー・チェックインはおそらく最も利用される機能だろう。Twitterの最近のイノベーションの数々によってサービスがますます複雑化しているからだ。いずれは、Google(グーグル)やFacebook(フェイスブック)のPrivacy Checkup(プライバシー設定の確認)のように、ユーザーが自分のプライバシー制御を管理するための中央制御機能が必要になるかもれない。
Privacy sets
We've found lots of people don't know about all the conversation control and discoverability settings available to them — so how about a check-in that lets you pick among various groups of settings depending on your needs?
(ID in replies) pic.twitter.com/q9En2Z2xQv
— Lena Emara (@LenaEmara) July 6, 2021
Twitterのプライバシー・チェックイン機能では、一連の質問によってユーザーがTwitterプラットフォーム上でどのように公開またはプライベート状態でいたいかを考える手助けをする。例えば自分のツイートを全員が見ることができるか否か、誰が自分にダイレクトメッセージを送れるか、誰が写真に自分をタグ付けできるかなどだ。
他の検討中のアイデアには、投稿作成画面を改訂して今どのアカウントから投稿しているか(および公開ツイートかどうか)を強調したり、プライベート用アカウントから誰かにリプライしようとすると表示されるリマインダーなどがある。このリマインダーは、自分のアカウントが現在「非公開」に設定されているので相手はリプライを見ることができない、ということを警告する。ツイートを公開に切り替えて会話に参加できるようにするためのボタンもついている。
Replies
If you have a protected account and reply to someone who isn’t following you, you may not know they can’t see your reply. So I dropped in a reminder
And what do you think about making it easier to switch to Public if you DO want them to see your reply?
(ID in reply) pic.twitter.com/aOkZSJKYaQ
— Lena Emara (@LenaEmara) July 6, 2021
しかし、今検討されているもっと興味深いコンセプトが、発見されやすさ(discoverability)に関するものだ。誰かがある集団からいじめを受けると、望まない注目がいっそう増えるという問題がしばしば起きる。ユーザーは荒らしやいじめを通報できるが、すぐに攻撃が止むわけではない。この集団いじめ行為に対処するために、アカウントを非公開にしたりTwitterアカウントそのものを削除してしまうユーザーもいる。
Twitterが検討中の新機能は、第3の選択肢を提供する。アカウントを hidden(隠した)状態にすることだ。ユーザーは、自分のアカウントに対するネガティブな注目が増えているという警告をプッシュ通知で受け取ることが可能になり、新しいプライバシー管理画面に誘導され、他のTwitterユーザーが自分を検索で見つけられないようにすることができる。1つのトグルボタンは、自分のユーザー名を検索できるかどうか、もう1つは自分のアカウントが「Who To Follow(おすすめユーザー)」で推奨されるかどうかを切り替える。一定期間だけ隠しておきたいときのために、これらのオプションを無効化しておく期限を設定することもできる。
Twitterは、これらは単なるアイデアであり開発中の機能ではないと言っている。会社はTwitterユーザーコミュニティから意見を聞きたがっていて、そのフィードバックを今後重視していくつもりだ。
このところTwitterは、この種のデザインコンセプトをいくつも公表している。つい先週も、友達のみへのツイートや複数ペルソナなどの新しいアイデアを紹介した。2021年6月には、ユーザーが他人のツイートから自分のタグを外せる「unmention(アンメンション)」機能も披露した。
現時点でTwitterは、これらの新コンセプトのどれが実際に機能として提供されるのか、まだ決めていない。しかしこれは、何年もの停滞期間を経て再活性化された同社がより革新的に、より速いペースで変わろうとしてしていることを示す新たな例だ。たとえば2020年、Twitterは自社版ストーリー機能であるFleets(フリート)を全ユーザーに公開した。その後も重要な新機能を次々と展開あるいは展開予定で、オーディオ・ネットワーキング・サービスのTwitter Spaces(ツイッター・スペース)、クラウドソースを利用したファクトチェッカーであるBirdwatch(バードウォッチ)、プレミアム・サブスクリプションのTwitter Blue(ツイッター・ブルー)、Revue(レビュー)発行のニュースレター、投げ銭機能のTip Jarに加え、クリエイターのためのサブスクリプションSuper Follow(スーパーフォロー)のアプリケーションを公開した。
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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Twitter、SNS
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(文:Sarah Perez、翻訳:Nob Takahashi / facebook )