Porsche(ポルシェ)の電気自動車Taycan(タイカン)の2021年1月〜9月の販売台数が、内燃機関を搭載した同ブランドを代表するスポーツカーであるポルシェ911の販売台数を上回った。2019年末に発売されたTaycanにとってマイルストーンとなる。
10月15日に発表された販売台数をみると、ポルシェは第1〜3四半期に全世界で21万7198台を販売し、前年同期比で13%増となった。タイカンの販売台数が約3倍に増加したことに加え、人気の高いガソリン車Macan(マカン)の販売増も貢献した。こうした数字は、ポルシェが2019年から2020年にかけての9カ月間に経験した販売台数5%減から回復したことを示している。
ガソリン車であるPorsche Cayenne(カイエン)の2021年1〜9月の販売台数は6万2451台で、ポートフォリオの中で最も多いが、実際には前年同期比2.8%減となっている。カイエンより小型のマカン SUVに対する需要は強く、販売台数は12%増の6万1944台となった他、タイカンや911も全体的な販売台数増加に貢献した。
ポルシェは1月〜9月に2万8640台のタイカンを販売し、この数字は同社の長年のフラッグシップスポーツカーポルシェ911を上回った。911の販売台数は2万7972台で、前年同期比10%増だった。
その他Panamera(パナメーラ)を2万275台、718Boxster(ボクスター)と718Cayman(ケイマン)を1万5916台販売し、いずれも前年比で約1%の増加となった。
ポルシェの販売台数の大部分は内燃機関搭載の車両で占められているが、タイカンの成功により同社はEVへの取り組みを強化する可能性がある。同社は2023年にマカンの全電動バージョンを導入する計画だ。
画像クレジット:Porsche
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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi)