Wall Street Journalの記事によると、Googleはモバイルに三次元の視界を持ち込むProject Tango(Tangoプロジェクト)の実装機としてタブレットを出すらしい。早くも来月には約4000台のデベロッパ向けベータバージョンが、各方面の手に渡るようだ。そのタブレットは画面が7インチで、補助的カメラは背面に2基、奥行きを知覚するための赤外線センサがあり、空間を三次元で把握する。
本誌がProject Tangoとその奥行き感知能力について初めて報じたのは2月だったが、その時点でGoogleが開発キットとともに提供したデバイスは5インチ画面のAndroidスマートフォンだった。このプロジェクトを担当している同社のAdvanced Technology and Projects(ATAP)部門は、元DARPAの研究者たちによるハードウェアの“秘密研究室”で、Googleは彼らを、同社が一時Motorolaのオーナーであったときに引きぬいた。
Tangoの基本的な目標は、モバイルデバイス(最初はスマートフォン、次はどうやらタブレット)に、“空間と運動に関する人間と同じような理解力”を持たせることだ。そしてそれによって、三次元のスキャン能力や、建物内のナビゲーション、没入型のゲームなど、これまでになかったようなユーザ体験を可能にする、…ATAPのリーダー格の技術者Johnny Leeがそう言っている。このほか、この技術はコンピュータ/コンピュータ応用機器の障害者向け利用インタフェイスを大きく拡充するだろうし、またモバイルのソフトウェアデベロッパの発想に新たな次元をもたらす。
TangoタブレットはTangoスマートフォンがそうであったように、当初は小規模なデベロッパ向けプロジェクトで、消費者製品の計画は公表されていない。消費者製品としてのTangoデバイスは、Google自身が作るものもあるかもしれないけど、基本的にはSDKをOEMのパートナーたちに提供する、という形で生産されるのだろう。そうなると各社から、Tango対応、三次元空間知覚機能を持つAndroidデバイスが続々出てくるわけだ。
作画: Bryce Durbin
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))