首輪型デバイスやトイレで飼い猫の行動や健康状態を追跡できる「Catlog」(キャットログ)シリーズを展開するRABOは11月16日、Catlogを利用している猫から収集・蓄積した28億件(2021年11月時点)を超える行動ログデータや、体重や排泄のデータなどを活用する研究機関「Catlog総合研究所」の開設を発表した。
Catlog総合研究所は、室内飼育の猫、いわゆる「イエネコ」から収集したデータを有効活用するための研究所。すでに蓄積されているデータ量は世界最大級とのこと。そのデータは、猫1頭につき、属性・行動・排泄データ、飼い主のデータなどが含まれ、これらを組み合わせることで導き出される研究データは大きな価値をもたらすとRABOは話している。こうした猫ごとのデータを比較すれば、異変の検知や病気の早期発見にも役立つ可能性があるという。さらに、年齢やライフステージごとの行動情報を詳細に比較したり、属性データとかけ合わせることで個体に特化した統計データを導き出すことも可能になる。Catlog総合研究所では、イエネコに特化した、「猫と飼い主が安心して暮らせる社会に役立つ有用な猫研究データ」のレポートを発表してゆくとのこと。その第1弾として、同研究所のアニマル・データサイエンティストでありバイオロギング研究者である渡辺伸一氏は、第17回日本バイオロギング研究会シンポジウムにて「1万匹のイエネコの行動をCatlogで見る」と題した発表を行った。そこで渡辺氏は、Catlogという統一したデバイスを使うことで膨大なデータロギングが可能になったと話している。また、イエネコと類似した特徴を持つ野生のネコ科の研究など、さまざまな研究に発展する可能性があるとも述べていた。
提供されるデータの例として、Catlog総合研究所は次のような情報を紹介している。
その他のデータは「Catlog総研 第1回レポーティング」で見ることができる