先月発表されたAmazonのFire Phoneは、同社初のモバイルハードウェアだ。従兄弟(いとこ)のKindle Fireタブレットと同様、OSはAndroidの独自フォークを使用、 Amazonの大きな、どんどん成長しているコンテンツライブラリのすべてに、簡便にアクセスできる。
外見的には高級品っぽくて、AppleやHTC、Samsungなどの代表的機種と比べても見劣りしない。iPhone4や4Sに似て、前面と背面がガラス、そして縁(ふち)を構成する曲面状のプラスチックは、AmazonのeリーダーKindle Paperwhiteのような、スムースでしっかりした印象を与える。
Kindle Fireのインタフェイスに慣れている人は、Fire Phoneのカルーセル状のホーム画面にすぐ親しめるだろう。ユーザは自分が最近使ったアプリやコンテンツを、簡単にスクロールできる。カルーセルの下には、通知が表示されたり、あるいはAmazonのストアにある関連コンテンツのリンクがある。また、下の方からスワイプすると、アプリをグリッド状に並べた‘ふつうの’ホーム画面のレイアウトになる。
〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕
Fire PhoneのDynamic Perspective(動的パースペクティブ)機能は、デバイスの前面にある4基の赤外線カメラを使用して、まるで3Dのような、奥行きのある物や画面を表示する…もちろんユーザの視線の角度に応じて立体像は変わる*。これをいちばん多く使うのはロック画面で、いろいろなシーンのセレクトをアニメのジオラマのような感覚で行える。また本機をユーザが手に持ったときの角度(傾斜)に応じて表示内容が自動的に変わる、“peek”(覗き)と呼ばれる機能もある。ただし、この動的パースペクティブ機能を巧みに使いこなしているサードパーティアプリは、まだあまりないようだ。〔*: 余計な訳注…3Dで上から下から横から物を見られる=表示する機能は、何よりもeコマースで生きる!〕
Amazon Fire Phoneのもうひとつの目立つ機能が、Fireflyだ。これはボリュームロッカーの横にある専用カメラ用のボタンを押して起動する。ざっと試してみたが、カメラがとらえた、ほとんどどんな製品でも、それをAmazonで買うといくらで買えるか、を表示してくれる。ぼくが試したのは、本各種、DVD各種、CD各種、歯磨き、オフィス用電話機、手を消毒するスプレー、…これらすべてが、すぐに認識された。ただしこれらはどれも、表面にその商品のラベルがある。まちを歩いている人を撮って、その人が着ている服の値段を調べるのは、まず無理だろう。でも、それすら、数か月後には可能になるかもしれない。なぜならFireflyのSDKがやがて、サードパーティのデベロッパに提供されるからだ。
[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))