Amazonは利用者には最高の会社だが、株主には違う ― 損失拡大、株価は6%ダウン

今日(米国時間7/24)発表されたAmazon2014年Q2決算は、Amazonが利用者にとっては最高の企業だが、株主にとってはそうでもない、ということを如実に表している。決算発表後の株価は、Amazonの損失が1.26億ドルへと拡大したことを受け、時間外取引ですでに6%急落し、なおも下げ続けている。

Amazonは今年もさらに手を大きく広げ、文字通り「エブリシング・ストア」を体現している。

2014年にAmazonは、同社初のスマートフォン、Apple TVRokuに対抗するセットトップボックス、DropboxGoogle Driveのライバルサービス、読み放題電子本購読サービス、Spotifyライクの競合ストリーミングサービス、バーコードリーダー付食料品ショッピングサービス、等々多数のサービスを提供してきた。さらには、コンテンツ事業への投資も強化し、Amazon Prime Video初の子供用シリーズ2種、Fire Phone専用の独自ゲーム等を開発している。

CEOのJeff Bezosは今日の発表資料で、Amazonは「顧客体験の改善に全力を尽くしている」と語った。行間を読めば 「そうだ、Amazonは今も売上を伸ばしている、利益はそうでなくても」なのかもしれない。

例によって、Amazonは同社の様々な事業の状況について多くを語ることがなく、最近発売したFire Phoneの販売状況についても、もちろん何も明かさなかった。評論家の間では、Fire Phoneは「良い」けれども「素晴らしくはない」と批判されている。しかし、Amazonのモバイルハードウェア事業の現状をわずかに伺い知ることができるとすれは、Fire Phone発売以来、アプリマーケットの利用が昨年の3倍に、アプリ登録が「2倍以上」に増えたというデータだろう。

AmazonのFire TVも、予想以上に好調であと報じられており、販売台数はAmazonの予想を「はるかに上回り」、Amazonは生産ペースを上げると言っている。Amazonによると、Fire TVアプリの申請も増えており、デバイス発売以来2倍以上だという。

AWSも拡大中の事業と位置付けられ、今年に入って数千人の新規従業員を迎え、250種の重要なサービスや機能が加わったほか、第2四半期からは価格も下げられた(下げ幅はサービスにより28%~51%)。Amazonによると、AWSは「力強い成長」を続けており、第2四半期の利用は、前年同期より90%近く伸びている。この大規模な増加も、第2四半期の損失に寄与しているかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook