企業の財務分析の「脱Excel」を目指すThinknumが$1Mを調達、プライベートスペースとポートフォリオツールをローンチ

21世紀の企業の財務分析をMicrosoft Excelから卒業させたいと、決意したフィンテック(fintech, financial tech)スタートアップThinknumが、同社の将来に賭ける投資家Pejman Mar Venturesが率いる投資ラウンドにより100万ドルのシード資金を獲得した(同VCはこれまで、DropboxZooskLending Clubなどのシードも担当した)。今回のラウンドに参加したそのほかの投資家は、Signature CapitalGreen Visor Capital500 Startups、645 Angels、そしてHKB Capitalだ。資金は主に、ソフトウェア技術者の増員に充てられる。

2013年にGregory UgwiJustin Zhenが創業したThinknumは、財務分析をスプレッドシートの縛りから解き放ち、経営を数値で把握するためのもっと良いツールを企業に提供したい、と考えている。それは、重要な財務データへのアクセス性が良くて、しかも、スプレッドシートをあっちこっちやりとりすることに比べて、ずっと良質なコラボレーションや情報共有が可能なツールだ。また、グローバルな投資コミュニティとは無縁な途上国の企業にも、優れた財務分析ツールを提供していきたい、と願っている。

 

 

本誌は今年の3月にThinknumを比較的詳しく紹介したことがある。

しかしその後同社はユーザインタフェイスを一新し、企業のためのプライベートな(非公開、外部アクセスなし、社内コラボレーションのみの)ワークスペースを月額200ドルでローンチした。またその一方、数千にものぼる公開企業の業績や財務状況を分析し比較できるポートフォリオツールもリリースした。それらの分析モデルにはユーザが作って提供しているものも多く、今では合衆国の公開企業の92%をカバーしている。

Zhenはこう述べる、“GregとぼくがThinknumを始めたのは、自分たちがウォール街のアナリストでありながら、ユーザが独自のデータを作ったり分析できる、柔軟性が大きく視界の広いツールがどこにもないことに気づいたからだ。今は、専門家のトレーダーやアナリストでさえも、スプレッドシートの即席の曲芸でモデル作りをやっている。ThinknumはWeb上で財務モデルの制作や操作ができる初めてのツールだ。財務データの市場は250億ドル規模の市場だが、それをディスラプトしたい”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. <A H


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TechCrunch Japan

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