【一部要約】
オンラインショッピングを“ソーシャル”にする試みが、これまでいろいろあった。ChromeやFirefoxのプラグイン、それにブラウザのオーバレイもあったが、…うまくいったものが一つでもあったのか、そのへんが、あやしい。
今年のTechCrunch Disrupt San Francisco 2014に登場したZurfは、考え方が違う。彼らのコンセプトはちょっとおもしろいし、いくつかの問題を解決している。
Web上の小売の品目を分類し共有するサイトは、PinterstやWanelo、Fancy、Fab、Polyvoreなどを筆頭にたくさんある。でもZurfが着目したのは、商品のリンクをSMSなどで共有する古いタイプのユーザがまだ多いことだ。古いとは、ソーシャルネットワーク以前、ソーシャルメディア以前、という意味だ。
しかしそのやり方は面倒だし、管理が困難だ。そこでZurfは、この問題を解決するために、モバイルデバイス上でソーシャルなショッピングが簡単にできるツールを作った。
Zurfが作ったのは、画面上のアイテムに簡単にマークをつけることのできるAndroidおよびiOS向けのブラウザだ。マークは下図のように付箋紙に似ていて、これをzNoteと呼んでいる。WebブラウザとしてZurfを使う決心をしたら、ユーザはどんなWebサイト上でも、好きなアイテムを長押しすれば、zNoteでマーキングできる(画像に小さなアイコンが表示される)。そのzNoteにメッセージを書いて友だちに送れば、そのページのリンクも同時に送られる。
その友だちもZurfをインストールしていれば、リンクはプッシュ通知で直接Zurfアプリへ送られ、通知のアクションとしてマークしたページが自動的に開く。マークとしてつけたzNoteは、友だちが開いたページ上にもある。そのzNoteをタップすると、友だちはあなたのメッセージを読めて、同じzNoteの上で返事を書き送ることができる。
友だちがZurfをインストールしてなければ、リンクはSMSやメールで送られる。そして通常のブラウザでそのページが開くのは当然だが、なんとその上で、zNoteをリードオンリーで見られる。Zurfをインストールするとき、Smartbannersやモバイルのオーバレイを使うオプションがあるので、そのお友だちもzNoteと対話できるのだ。
Zurfはダウンロード〜インストールするだけで、アカウントの取得などはないから、新しいアプリをインストールしたり、ブラウザを変えたりするのにビビる人でも、比較的気安くユーザになれるだろう。ブラウザというより、友だちとだべりながらショッピングできる新しい通信アプリ、と言うべきか。
Zurfがおもしろいのは、あくまでもインラインで、つまりそのページ、その品物の上でマーキングできることだ。別途、特殊なウィンドウやダイアログやポップアップ等が現れたりしない。Pinterestなど別のページへ行かされたりもしない。協同ファウンダのShahin Shadfarは、ユーザを自社のページ上に滞留させるこの機能は、企業側も気に入るだろう、と言っている。
ぼくは、さらに一歩進んで、企業がホワイトレーベル的にZurfを使うようになれば、新しいアプリやブラウザをインストールするユーザの負担〜気重さがなくなって、理想的にZurfの利用を普及できるのではないか、と感じた。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))