3Dプリンティングは、新たな産業革命の前兆と言われた前評判までには至っていないものの、2014年における同テクノロジーに対する投資は急増した。
昨年、3Dプリンティングおよび積層造形への投資は30.7億ドルに達した。業界アナリストグループ、Wholers Associatesの報告書による。同グループによると、この数字は2018年に128億ドル、2020年には210億ドルになると推定される。
一方、CrunchBaseのデータによると、2014年に54の企業がこの成長市場に参入すべく開業あるいは資金調達を行った。これは分野で過去最高の数字であり、開示された投資額7200万ドルは、同分野に投じられたベンチャー資金の最高額である。
これらの数字は未だに小さいと言わざるを得ないが、あらゆるタイプの製造業の可能性を拡大する新しいビジネスモデル、市場、およびテクノロジーによって、この業界の成長は約束されていると思われる。
この一年間、あらゆる物体のオンデマンド製造ビジネスが出現し、その内容は靴のインソールからヘッドホン、さらには自動車のカスタマイズ版にまで渡る。
3Dプリンティングを利用してビジネスを立ち上げる企業の他にも、起業家たちは、様々な製造技術、あるいは作り手たちが作品を販売するためのマーケットプレイスで革新を起こし続けている。
例えば、あるハーバード大学の教授は、Voxel8を立ち上げ、Braemar Energy Venturesおよび匿名の投資家から非公開金額の資金を調達して、熱可塑性物質と導電インクの両方をプリントできる初のデスクトップ・エレクトロニクス・プリンターを開発している。
Voxel8は、Jennifer Lewis教授がハーバード大学およびイリノイ大学で実施した研究からスピンアウトしたプロジェクトで、3Dプリントの世界をエレクトロニクス分野へと拡大することを目標としている。
Lewis率いるVoxel8のチームは、クワッドコプターや3D回路基板を既にプリントしている。このプリンターは、近距離無線アンテナ、USBフラッシュドライブ、その他の電子回路内蔵物をプリントすることができると同社は言っている。
一方、3Dプリンティング技術に対する投資額も伸び続けている。Autodeskは10月に、3Dプリンティングに関わるビジネスを展開しようとするスタートアップに投資するべく、1億ドルの投資ファンド、Spark Investment Fundの設立を発表した。
「様々な業界が、優れたアイデアとアプローチを有する起業家やスタートアップと有利な関係を結ぶことの価値を認識しており、3Dプリンティングも例外ではない」と 、当時Autodeskの消費者製品および3Dプリンティング担当副社長は話した。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)