Appleは昨年のOS Xに次いで今年はiOSでも公開ベータをやる…その大きな方針変更の意味は?

Appleは3月からiOS 8.3、今夏からiOS 9の、公開ベータを開始する意向だ、と9to5Macが報じている。昨年はMac OS Xの公開ベータを、Apple曰くシステムの容量制限により100万人の人たちに提供し、一般公開前のYosemiteを試食させた。そして今年は、その流れでiOSだ。

OS Xの公開ベータが成功したら、次はiOS、という噂は前からあった。だから今年のそれは、そんなに意外なニュースではない。公開ベータのビルドは、まだバグの多いDeveloper Previewビルドとは違う。Appleのねらいは、なるべく多数の、そしてなるべくふつうの(プロのデベロッパではない)ユーザからフィードバックを得ることにある。

日常的にMacを使っているふつうのユーザが、ローンチ前のソフトウェアの上でいろんな使い方をすることによって、現実的実際的な問題が露呈され、最終安定版が本当に‘安定した’バージョンになる。しかしiOSのユーザベースは、Mac OS Xとは比べ物にならないぐらい大きいし、他社製品との競合も激しく、メディアの扱い量も多い。ベータテストを行う場としてiOSは、OS Xのように安全ではないが、でも、そんな不安より得られる利益が大きいなら、やってみるべきだ。

iOSの最近のリリースは、バグいと批判されている。だからこそ大規模な公開ベータが、それを解決する助けになる。しかも今後のバージョン(iOS 9)では、ワイヤレスのCarPlayやBeatsの技術をベースとする音楽ストリーミングサービスなど、大物機能が続々登場する。安定性や信頼性向上のための、修正箇所も多い。だからタイミング的にも、正式ローンチ前になるべく多くの人からヘルプを得ることが、理にかなっているのだ。

9to5Macによると、iOSのベータは、対象がノンデベロッパのテスター10万名だそうだ。OS Xのときの100万に比べると、とても少ない。それは、OS XよりはiOSの方が、はるかに重要性が大きくて、テスターのグループに対するよりタイトなコントロールが必要だからだ。いずれにしても今後は、公開ベータの一般慣行化により、Appleのソフトウェア政策が大きく変わっていくと思われる。Appleのメディア戦略も並行して変わるだろうから、そのへんを見守りたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))