コンテナに特化したPaaS/IaaS Joyentが今日(米国時間3/25)、Dockerアプリケーションの展開を容易にするコンテナインフラストラクチャTritonのローンチを発表した。それはオンプレミスのクラウドや、Joyent自身のパブリッククラウド上で利用できる。ほぼ1年半前に同社が、それまでの1億2000万ドルの資金調達に加えて新たに、1500万ドルの資金調達を発表したとき、まさにこの種のサービスのリリースを目標として掲げていた。
Joyentの主張によると、Dockerは開発と展開を大幅に効率化するが、同時に、複数のコンテナやホストの管理、ネットワーキングの実装への対応、セキュリティといった複雑な問題ももたらす。
Tritonは複数のコンポーネントで構成され、その中にはJoyentの既存のプロダクトも含まれる。サービスの中心にあるのはDockerのコンテナで、それらはTriton Docker Engineが管理し、Triton Container Hypervisorの上で動く。Tritonには独自のSDN(software-defined networking)インフラストラクチャサービスと、そのサービスを管理するためのDevOps Portalがある。
下図は、オープンソースのツールも含むJoyentの提供物全体の中での、Tritonの位置づけだ。
Joyentによると、Tritonでデベロッパとdevopsのチームがデータセンターの全体を単一のホストのように扱えるようになり、コンテナにまつわる複雑性はバックグラウンドで管理される。それと同時に、仮想化レイヤSmartOSにより、Dockerコンテナにベアメタルなパフォーマンスがもたらされる。またTritonにはリアルタイムモニタリング機能とポストモーテム(post-mortem, クラッシュ直後, 検死)デバッギング機能、およびコンテナを容易にサイズ変更したりスケールする機能もある。
Joyentが他の類似サービスと異なるのは、課金が仮想マシン単位ではなくコンテナ単位で行われることだ。今回のローンチの一環として同社は、これまでのローエンドマシンよりもさらに低料金の新しいインスタンスを導入する。
JoyentのプロダクトマネージャCasey Bissonに、同社のサービスと、GoogleのKubernetesなど既存のDocker管理ツールとの相性について尋ねると、彼はこう答えた: “Joyentではコンテナをマルチテナントのベアメタル上でセキュアに動かせるため、そのパフォーマンスと料金面のアドバンテージは他と比べて別格である。ネットワークの仮想化も同様の利便性とパフォーマンスのアドバンテージを提供するが、これもまた、他の類似サービスの追随を許さないものである”。
SmartOSについては、“これらのアドバンテージを提供する弊社の能力の核心であるが、これらのアドバンテージが実際に現れるDockerコンテナのホスティングは、他に見られない新しい技術と重要なイノベーションの数々を体現している”、ということだ。
Tritonは今、Joyentのパブリッククラウドの顧客にプレビューとして提供されている。オンプレミスでこのサービスを動かしたい企業は、自分のデータセンターでTriton Enterpriseをデプロイできる。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)