犬の飼い主とドッグウォーカー(犬の散歩代行人)をモバイルアプリでつなぐスタートアップのWagが、サンフランシスコに進出した。同サービスはこれまでロサンゼルスでのみ運営してきたが、このたび第2の都市としてベイエリアを加えた。
Wagはドッグウォーカーの身元調査をした上でその行動に保険をかける。飼い主は散歩スケジュールを決め、散歩の最中はアプリで愛犬を追跡できる。料金は30分の散歩で20ドル ― Wagが手数料40%を取るが、本誌に語ったところによるとこれは現在の市場標準と同じか少し低いという。
私は、サンフランシスコ進出1週間後に同社と話し、新しい市場の手ごたえを尋ねた。Wagは具体的な数字は明かさなかったが、サンフランシスコでは、ロサンゼルスで開始した時の3倍程度のペースで成長していると答えた。
同社は今後1年間に10都市に展開するつもりだと本誌に語った。想像される通り、Wagは、働くプロフェッショナルと犬、両方の人口密度に基づいて新しい市場を選んでいる。
Wagは、数多くのオンデマンド・スタートアップが採用してきた拡大戦略を進めているようだ。地元の市場を確立して自らの経済を学んでから近隣市場を追加して地理的拡大を始め、そこからペースを早めていく。例えば、Instacartが同じような拡大曲線をたどっている。
もちろん成長には現金が必要だ。本誌が現在の資金調達活動と目標について尋ねたところ、Wagは明確な回答を拒んだ。ただし、新市場が運用開始から2~3ヵ月で利益を出すと予測していることは明かした。
Wagのユーザー基盤中95%がそれまでに散歩代行を頼んだことがなかった、と同社は言う。もしWagのユーザー基盤が拡大してもこの割合が続くとすれば、同社は既存の需要と供給を新しい形でつなぐだけでなく、ドッグウォーキング市場そのものを拡大していくことになる。
現在Wagは、1対1のドッグウォーキングを提供している。将来はグループ散歩を導入する計画があり、そうなれば1匹あたりの価格は下がる可能性がある。そのサービスはおよそ半年後にスタートするつもりだとWagは言った。もしWagが、犬の散歩コストを下げることができれば、多くの人がサービスを利用できるようになり、さらには広い所得層がペットを持てるようになるかもしれない。
「○○のUber」が次々と出てくるこの時代、Wagは他の多くのオンデマンド・スタートアップと同じく、長年続いている悩みを解決すべく迅速な労働提供を目指している。
結果は成長が証明してくれるだろう。
トップ画像提供:BRUCE MCKAY/FLICKR UNDER A CC BY 2.0 LICENSE
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)