各社のアプリストアでは、現在それぞれ100万個以上のアプリが掲載されている。しかし、コンシューマーは月に平均で26か27個程度のアプリしか使用していないと、Nielsenが公開した新しいデータは示している。ただし、アプリの利用時間は過去2年間で63%の増加が見られた。
2012の第4四半期、コンシューマーは毎月23時間2分間アプリを利用していた。2014年の第4四半期には37時間28分まで増加した。
言い換えれば、毎月ユーザーに利用される30程度のリストに入ったラッキーなアプリは、より頻繁に長い時間利用されているということになる。
Nielsenはこれまでもコンシューマーが月に利用できるアプリの数に上限があるだろうと示してきた。彼らは昨年の夏、ここ数年の間で毎月利用されるアプリの数は僅かしか増加していないと発表した。2011年、コンシューマーは月に平均23.3個のアプリを利用していたが、その数は2012年には26.5個、2013年には26.8個と僅かな増加に留まった。
直近の2014年Q4の数値を男女別で見ると、男性は27.2個のアプリを利用し、女性は26.3個だった。コンシューマー全体の数値の平均は、月に26.7個だった。
今回のデータは、アメリカのスマートフォンユーザーの許可を得て、AndroidとiOSから収集された。Androidではバックグラウンドアプリから、iOSではiOSトラフィックはプロキシを通されているため、Nielsenはデータをログする方法でデータを収集した。調査対象者の内訳はAndroidユーザー58%にiOSユーザー42%で、多様なデモグラフィック、人種、民族に渡る5000人の十分な人数を対象とした。
もう一つ注目すべき調査結果は、人種や民族によりアプリ利用に差が見られるということだ。Nielsenの調査結果から、アフリカ系アメリカ人が毎月最も多く(30.3個)のアプリを利用し、またアプリを利用している時間も最も長いことが分かった。彼らは毎月43時間近くアプリを利用している。ラテンアメリカ系の人に関しては、27.9個のアプリに平均で毎月41時間31分を費やしていた。アジア系アメリカ人は毎月37時間14分で、ラテンアメリカ系ではない白人のユーザーは35時間25分アプリを利用していた。
Nielsenによると、最も利用されていたのは「エンターテイメント」のカテゴリーに属するアプリだとした。ただ、彼らの「エンターテイメント」カテゴリーの範囲は、モバイルゲームから、天気やスポーツの試合の得点を確認するアプリまでも含み、対象が広いことに注意したい。
そう明示したが、2014年Q4においてこのカテゴリーのアプリを利用するユニークユーザー数は、昨年同時期と比べて13%の増加がみられた。またユーザーは、その期間での利用時間も3時間近く増加していた。これは割合で示すと26%の増加だ。
ゲームのサブカテゴリーは、予想通り、最も利用率が高く、エンターテイメントアプリユーザーの76%は2014年Q4内に少なくとも一つのゲームを利用していた。利用時間は昨年から1時間35分増加し、毎月10時間2分だった。音楽アプリは、サブカテゴリーの中で次に最も多く利用され、動画/映画のサブカテゴリーが続いた。
アプリ市場は成長し、今までにないほど多くのアプリから好きなものを選べるようになったが、アプリ開発者は日常的に利用される数少ないアプリに選ばれるために、激しく競い合っている。Facebookのようにいくつかのアプリは常にこの短いリストに含まれているが、例えばゲームのようなアプリは、ある程度利用されたら削除され、新しいアプリが空いたポジションを狙っている。
ゲームアプリのように使ったら取り替えられる様子は、アプリストア内の他のアプリにも見られるようになってきた。例えば、Yoや、一時的に流行したMyIdolなどは、数ヶ月間、数週間、物によってはほんの数日間だけ絶大な人気を誇るが、直に忘れられてしまうものもある。
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