Microsoftは、今朝テキサス州オースティンに拠点を置くIncent Gamesを買収したことを発表した。Incent Gamesは、「営業をゲーミフィケーション」するプラットフォームFantasySalesTeamを製作している。名前が示すように、同社のソフトウェアは、架空のスポーツで競い合うように営業実績のコンテストを開催することができる。今日Microsoftはカスタマー企業に対し、営業チームが最高の結果を獲得するのを助ける機能の提供を開始したことを伝えた。
FantasySalesTeamのクライントには、HP、Siemens、Michelin、GuideOne Insurance、FSU Credit Union、Service Corporations International、Bayada、Comcast、Wireless Zone、UPack、AllOverMedia、Lionbridge、IntraLinks、J.J. Keller & Associatesなどが含まれている。
このプロダクトでは、企業が営業担当者を彼らの実績を基に「プレイヤー」のポジションを割り振る。企業の販売目標と達成状況に基づき、「チーム」の実績スコアを算出して受賞者を決める。Salesforce.comやMicrosoftのDyanamicsといったプラットフォームも利用開始日から連動するため、企業が既に利用しているCRMシステムにスコアを記録することができる。
プラットフォームをCRMシステムとは独立したものとして使用し、Excelシートにスコアを直接記録する機能もMicrosoftは提供する。
FantasySalesTeamは営業担当ではない従業員、例えばマネージャー、サービス部門、オペレーション、マーケティング、財務スタッフを加えることもでき、社内で広く協力を促すことも可能だ。
Microsoftがこのプロダクトに興味を持ったのは、FantasySalesTeamを利用することで得られる成果が目を引いたからだと伝えた。それを証明するいくつかのケーススタディを紹介した。例えば、Service Corporation Internationalでは、130名の営業担当者でソフトウェアを使用し始め、他の700名のスタッフと実績を比較した。FantasySalesTeamを使用した方は88%多くの取引を締結し、契約価格も213%多かったとMicrosoftは伝えている。
Wireless Zoneでは、合計売上高が176%増加し、特定のプロダクトの販売では35%上昇した。FantasySalesTeamを使用し始めた最初の月は利益が9%も上昇した。
「Microsoftはプロダクティビティに注目していていて、カスタマーの成功を助けることに力を入れてきました。この買収は最適なものです。FantasySalesTeamをMicrosoftのサービスと統合することで、クライアントは私たちのCRMのソリューションを楽しくクリエイティブに利用することができます。」とMicrosoft DynamicsのCorporate Vice Presidentを務めるBob Stutzがブログ投稿で伝えた。「Dynamics CRMのユーザーに重要な指標に焦点をあわせ、同時にCRMを取り入れたり、利用したりすることを促進することで、カスタマーの成功を助けるのに多大な影響を与えることができるでしょう」。
Microsoftは、FantasySalesTeamのソフトウェアをDynamics CRMのプラットフォームと統合するが、FantasySalesTeamを他のCRMを使用している場合にもサポートは継続する。今後、FantasySalesTeamの機能を営業以外の分野にも適応する方法を検討する予定だ。
FantasySalesTeamは2012年に創業し CrunchBaseの情報では、ATX Seed Ventures、Central Texas Angel Network、Marvel Venture Partnersといった外部の投資家から140万ドルを調達していた。今年、シリーズAの資金調達を達成し、140万ドルの内の75万ドルを調達した。Microsoftの買収の詳細については開示されていない。
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