Starbucksは自社の配達サービスのパイロット検証を今日から開始する。StarbucksはGreen Apron Deliver Service(グリーンエプロンの配達サービス)をニューヨークのエンパイアステートビルで始め、食事や飲み物を同ビルに勤務する1万2000人以上の人に30分以内に届けることを約束している。今回の検証では特に分量のある注文やビル内の配達先までの注文配達にどのように対応すべきかを学んでいくとStarbucksは伝えている。
これが上手く機能するようになれば、将来的に「グリーンエプロンの配達サービス」は、他のビルや人口が密集している都市部にも展開することにになるかもしれない。将来の計画についてStarbucksはまだ何も言及していないが、Starbucksは大きな目標を示唆するようなテクノロジーに投資をしている。
例えば、Green Apronのカスタマーは、食事や飲み物を専用のウェブサイトから注文することができ、バリスタにどこに届けてほしいかを伝えることができる。それは受付デスクや更にはビル内のミーティング場所なども指定できる。
注文の商品はビル内の専用キッチンで準備する。このキッチンは他のカスタマーの注文やビルを訪れる観光客の注文を受け付けることはできない。つまり、そこは配達サービス専用の本部なのだ。他のカスタマーはビルのロビーにあるエキスプレス店舗や34番ストリートロビーにあるカフェを利用できるとStarbucksは伝えている。
StarbucksはエンパイアステートビルをGreen Apronサービスの最初の検証場所として採用した理由について、ビルには多くのテナントが入居していて「活気ある仕事環境」だからと説明する。Green Apronはビルの150のテナントと75のオフィスフロアの注文に対応する。
Starbucksはこの他にも商品配達の方法を検討している。 Starbucksは以前、配達サービスを提供するPostmatesとパートナーシップを組み、カスタマーに商品の配達を提供すると発表した。年内にもシアトルで配達のパイロット検証を始める予定だ。この場合、カスタマーはStarbucksカードを使用して通常と同じように特典を貯めつつ、商品をモバイルアプリから注文し、Postmatesのドライバーに配達を依頼することができる。
Starbucksはこれまでも様々な店舗形態を検証してきた。例えば、少量生産のコーヒーを特集した特別店舗、移動トラック店舗、エキスプレス店舗や電車内の店舗などだ。
しかしStarbucksにとって配達サービスは、これまでとは違う新しい試みだ。Starbucksはモバイルで注文して決済を行うプラットフォームの開発に注力してきた。それは現在、アメリカ全土とロンドンで利用できる。
このアプリは配達サービスを構築するための最初の一歩だと捉えることができるだろう。フラグシップとなる機能を統合したモバイルアプリにカスタマーから注文を受けて、商品を用意するプロセスは同じだ。 これからStarbucksは熱々の飲み物と食事を届けるためのロジスティクスを整えることに注力しなければならないだろう。大量の注文を受けたり、熱々のまま食事を届けたり、必ず30分以内に届けたりする方法なども検討する必要がある。
Starbucksは前にも商品配達を提供することに対して前向きに考えていると話していたが、モバイルから注文する仕組みとは違い、より多くの時間がかかると認めている。
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