Imgurでは1.2億人が毎週3時間過ごしている。あなたも中毒になる

imgur-the-internet-by-college-humor

Imgurは、誰も話題にしない最も人気のあるスタートアップだ。この画像共有・投票サイトには、なんと1.5億人の月間ユーザーがいて、600億件の面白記事やネコのGIF動画、涙をさそう話、科学解説等を毎月見ている。しかし、ユーザーの82%が週に3時間以上、17%が10時間以上Imgurに費していることを考えると、その中毒性は明白だ。人々は止めどなくImgurのトップページ(”Most Viral”)へ行き、笑いが止まらない、胸を打つ、あるいはショッキングな何かを求めて眺め続ける。

Ron Benson

Imgurの新しい技術担当副社長、Ron Benson

サービス開始から6年が過ぎていながら、Imgurにはサイトに負荷がかかってダウンしないよう見守る専任者がいなかった。Imgurの異常に忙しいCEO・ファウンダー、Alan Schaafが当初はサイトのコードを書いていたが、今は会社の経営、採用、コミュニティー管理等の仕事をこなさなくてはならない。

そこでImgurは初の技術担当副社長を採用し、既に彼はユーザーが離れられなくなる新しい方法の開発に取りかかっている。

Ron Bensonは、カリフォルニア工科大学でニューラルネットワーク人工知能の博士号を取得し、元Walmart eCommerceの技術副社長だった。その両方で、彼は画像間の関係、および人が今見たものに基づいて次に何を見たいかを理解する推奨エンジンの作り方を学んだ。

現在彼はImgurの推奨エンジンを作っている。60人のスタートアップには、技術者が31人いるので、新副社長を助ける人はたくさんいる。

推奨する方法の一つは、画像認識による。例えば、あなたがネコのGIF動画にアップ投票すると、Imgurは直ちにもう一つ見るよう推奨する。あるいは、狂気のオオカミや社会性のないペンギンの話題を楽しんでいる人には、同様の写真を薦める。

Imgur Memes

Imgurは好みに応じてユーザー同志を結びつけることもできる。ある画像にアップ投票した後、別の画像に投票すると、Imgurは同じく最初の画像に投票した人に2枚目を推奨する。

Imgurにつけられたコメントも、多くの人々に人気の記事であることを示す目印として発掘される。「Most Viral[Imgurのトップページ]に載っている物は、氷山の一角にすぎないことを私たちは知っている」とShaafは私に言った。多くの素晴らしいコンテンツが埋もれてしまうのは、誰も見ていない間違った時間に投稿されたからだ。

Screen Shot 2015-11-11 at 1.55.02 PM

現在Imgurはパーソナライズできるようには作られていない。Schaafはそのホームページを「体験の共有」と呼ぶ、なぜなら全員がそこで同じ画像を見るからだ。これがImgurians[Imgurユーザーたち]を団結させ、内輪ネタや暗黙のルールや価値ある大義が生まれる土台となっている。

imgur_greetings_closeup_2_largeImgurは人々が実社会の苦闘から逃避し、コミュニティーの意義を見つける一つ方法だ。つまりある意味で、そこで過ごした時間はすべて有意義だ。それでも、Imgurがインターネット中毒を研究しそこに寄与することを期待している。

良くも悪くも、Imgurは自ら「インターネットで最高の新世紀世代男性密度」を誇っている。しかしImgurが成長するにつれ、ユーザーベースは自然と多様化し好みも広がっていく。
推奨エンジンがあれば、ユーザーは自分が潜りこむ専用の穴を見つけることができる。つまりそれは、仕事で叱られた後に笑いが欲しかったり、振られた後の寂しさを和らげるために他人の不幸について聞きたくなった時、混沌としたホームページを眺める以外にもできることがある、という意味だ。

「使命は、毎日少しの間世界を元気づけること」とBensonは私に言った。「その方法をわれわれは見つける必要がある」。

[画像提供:The Internet by College Humor]

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。