Sonyがブロックチェーンを利用する教育と試験のためのプラットホームを計画中…各人の“教育ID”を共有する場に

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Sonyは、ビットチェーンを利用しようとしている企業の一つだ。ビットチェーンは暗号通貨bitcoinの基盤的技術として有名になったが、Sonyはこれを使って、学生等の学業の成績やテストの点を集中的に共有できるプラットホームを築こうとしている。

同社のSony Global Education事業部が開発したその技術は、ブロックチェーンを使って教育データを格納し、それをほかのサービスやサードパーティとセキュアに共有できる。Sonyによると、この技術で“完全に新しいインフラストラクチャシステム”が実現し、たとえばそれは、就職希望者のテストの結果などを知るための中心的なシステムになり、普遍的な“教育ID”とか、あるいは、LinkedInのような履歴書サイトのよりオフィシャルなものになる。

同社のプレスリリースはこう言っている:

たとえば、試験をして彼または彼女の学業成績が分かると、各企業などはそのデータを共有できるので、各社の就職試験などで再度再々度、個人に対して独自の試験をする必要がなくなる。全システム的に実装されれば、このようなインフラストラクチャは世界で初めてである。

Sonyによると、このプラットホームのポテンシャルが教育機関やそのほかの学習サービスの関心を呼べば、このコンセプトにさらに価値を加えることができる。たとえば、今後の展望としては、大学や高校などのセキュアな参加により、個人の学校での成績や卒業記録などもプロファイルに記録され、求職や、さらに上位の教育機関への応募などにも利用できるようになる。教育以外の、医療や環境、エネルギーなどの分野にもこの技術は応用できる、とSonyは言っている。

これは現時点ではコンセプトにすぎないが、この“新しい教育インフラストラクチャ”の開発が実際に始まるのは2018年以降、と同社は言っている。同社のプランでは、最初は同社主催の’Global Math Challenge’(80あまりの国から15万人あまりが参加する数学テスト)の結果を統合したい、という。今後はさらに、Sonyのそのほかの教育事業も加えていく。しかし、そのより大きな目標は、なかなか魅惑的だ。それは、あなたの資格や教育履歴が共有されるプラットホームなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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