Facebookは驚くほど好調な第3四半期決算を発表した。売上高は70.1億ドル、1株あたり利益は1.09ドル、月間アクティブ・ユーザー(MAU)は17.9億人だった。
月間ユーザー数は対前年比で16%アップしている。第3四半期中にも4.67%アップしている。これは前期、第2四半期中の3.63%の成長をさらに上回るものだ。1日あたりアクティブ・ユーザー数(DAU)も前期の11.3億人から今期は11.8億人に増加している。対前年比では17%の増加だ。
Facebookのモバイル月間アクティブ・ユーザーは16.6億とこれも前期の15.7億から5.7%のアップだ。10億人単位での記録といえば、Facebookは今期、モバイルのみのユーザー数で10.55億人とビリオンの大台に乗った。
Facebookは売上69.2億ドル、1株あたり利益0.97ドルというアナリストの予想を粉砕した。Facebookの株価は先月末に133.50ドルという新高値を記録した後、いっとき下げていたが、決算発表後の時間外取引価格は126.17ドルに落ち着いている。
マーク・ザッカーバーグは状況を簡潔に要約して「今期も好成績だった」と書いている。Facebookは株式公開以後、連続して市場の予想を上回る成績を残してきた。例外は為替変動の直撃を受けた四半期だけだったが、このときは他のテクノロジー企業も軒並み打撃を受けている。
モバイルは今やFacebookの広告収入の84%を占めている。率としては第2四半期と変わらない。昨年同期にはモバイル広告の割合は78%だった。つまり同社は68億ドルの全広告収入のうち57億ドルをモバイル広告から上げていることになる。
Facebookの利益は23.79億ドル、前期の20.5億ドルからなんと16%のアップだった。対前年比では160%アップという驚異的な数字となる。支出は若干増えて11億ドルだった。現金、現金等価物、株式は261.4億ドルとなる。WhatsAppクラスの大型買収を思い立っても十分な額だ。
売上高70.1億ドルの対前年比59%という伸びはTwitterと比較すると際立って優秀だ。Twitterの対前年比の売上アップは10%に留まっている。
Facebookは創立以來12年半が経っているが、ユーザーの忠実度は高い。月間アクティブ・ユーザーの66%が毎日Facebookを使っている。66%というスティキー率は前四半期と同じだ。Snapchatの攻勢という懸念にも関わらず、ユーザーがFacebookから離れる兆候はない。
Facebookのビジネスは順調だったものの、メディアへの露出では多難な四半期だった。戦争の恐怖を伝えるベトナム戦争時代の裸の子供の写真を検閲、削除したことで強い批判を浴びた。Facebookはその後、ニュース価値が認められる写真については掲載していくと誓っている。Facebookは「メディア企業」であるとは依然として認めていないが、十数億の人々がどんなニュースを見るかはFacebookのコンテンツ選択のアルゴリズムによっている。これは絶大な影響を与えているはずだ。
いずれにせよ、Facebookのビデオへの投資と注力は十分な見返りを生みつつある。視聴者数は巨大であり、Facebookが非常に料金の高い広告をニュースフィードに挿入する機会はますます増えている。今期、ビデオ広告はアメリカとカナダにおけるユーザー1人あたり平均収入(ARPU)の9.1%を占めるまでに成長している。YouTubeという強力な先行者の存在を懸念する声もあったが、ビデオに賭けたことは大きく成功しつある。
〔日本版〕原文コメントにタイトル中の人数がタイプミスではないかという指摘があったが、タイトルではMAUの1.788Bという数字(2番目のグラフ)を採用しており、間違いではない。1.179BはDAUの数字。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)