いわゆる偽ニュースが深刻な問題を引き起こし、全米が身をもって教訓を得た。FacebookやReddit、Twitter等のソーシャルネットワークの幹部だけではない。不機嫌だが才気あふれるWeather Channelの気象学者たちもだ。
ニュースを装った誤情報に端を発した最近の悲劇は、日曜日にワシントンDCのComet Ping Pongという子供に人気のピザ店で、ガンマンが発砲した事件だった。
事件に関するNPRの報道によると、「男が『私的に捜査』していたと主張したのは…全く架空の陰謀論で、Comet Ping Pongが国際的な凶悪児童虐待陰謀団のアジトで、ヒラリー・クリントンをはじめとする強力な民主党員が首謀者だというものだった」
幸い陰謀論を信じるワシントンDCの自警団員の手で死亡した人はいなかった。
しかしこの発砲事件の翌日、トランプの政権移行チームの一員、マイケル・G・フリンは、問題の陰謀論を信じ続けるツイートを発信したために解任された。
トランプのシニアアドバイザー、マイケル・フリン退役陸軍中将の息子であるG・フリンは、陰謀論に全く根拠がないとする警察捜査を無視し、既に銃による暴力を引き起こしていた陰謀論を支持することの危険性も無視した。
誤情報をツイッターに流した人物をトランプが解任したことを、メディアはすかさず偽善だと指摘した ― われわれのPEOTUS(次期米国大統領)が正確性の権威であったためしはない。
トランプのツイートを通じた偽りの歴史は2011年に立ち返る。当時トランプはオバマ大統領の米国市民権に関する長年にわたる嘘の拡散を始めた。
翌年には、気象変動は中国が仕掛けたデマだと主張した。
そして最近では支持者に対して選挙人投票は地すべり的勝利であり、数百万人の不法投票者がいなければ一般投票でも勝っていたと、嘘をつき続けた。
次は誰の仕事がなくなるのか憶測せずにいられない。フリン中将でさえ、Twitter等のソーシャルメディアでヒラリー・クリントンについて誤情報と陰謀論を流布し、ヒラリーが児童売買に関与していたと根拠なく言いふらした。
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)