シェリル・サンドバーグ曰く「誰もFacebookでガセネタなど見たくない」

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今日(米国時間12/8)放映されたTodayで、Sheryl Sandbergは2016年大統領選挙でのFacebookの責任を否定した。それでも、Facebookが政治的、社会的な運動で重要な役割を果たしていることは忘れていない。それは米国近代史上最も対立の激しかった選挙への影響に留まらない。

SandbergはTodayのホスト、Savannah Guthrieに2016年に最も話題になったニュースについて語った。「人々はFacebookで自分にとって大切なことをシェアする。だからランキングにはその大切な瞬間が常に映しだされる。大統領選挙がナンバーワンのニュースだったのは当然だ。人々は自分の気になけていることをシェアするためにFacebookに来るのだから」

Guthrieは、嘘のニュースが会社の想像していた以上の問題になったのかどうか、Sandbergに尋ねた。

「この件については長年取り組んできておりこれまでにも重要な段階を踏んできたが、まだやるべきことはたくさんある。誰もFacebookでガセネタを見たくないことはわかっている。われわれもFacebookでガセネタ見たくない。われわれが努力しているのは、誤情報が深刻な問題だと促えているためであり、今後も続けていく考えだ」

Sandbergが「ガセネタ」について慎重に穏やかな表現を選んでいたことは、かつての素朴な時代を思い出させる。当時はまだ、Facebookの偽バイラルコンテンツが小さなニュースサイトを一儲けさせたり、政治や社会に深刻な影響をえることはなかった。

Facebookが選挙を左右したと主張する人もいるようだが、われわれは選挙を左右したとは思っていない。

残念ながらSandbergがどう言おうとも、あらゆる証拠が逆方向を指している。そもそも多くの人は真実との区別をつけられないのが普通なので、誤情報を深く気にかける。Buzzfeedの記事にあるように、2016年末、偽ニュースの威力は真実のニュースを上回った。マスコミでの酷評にもかかわらず、Facebook自身はニュースの拡散によって明らかに利益を得ている。つまるところ、最も人を引きつけるコンテンツなのだから。

故意に誤解を招かせるニュース記事が「振り返ってみて[Facebookの」想像以上に大きな影響を与えたと考えているか」と再び聞かれ、Sandbergは詳しく答えた。

「Facebookが選挙を左右したと主張する人もいるようだが、われわれは選挙を左右したとは思っていない。しかし、責任は深刻に受け止めており、第三者による協力を含め偽ニュースの識別に取り組んでいく。Facebookとして何がガセネタかを明確にしていく。」

Facebookの年間10大ニュースのうち、他の話題をほとんどスキップしたSandbergは、第4位に入った「Black Lives Matter」[黒人命も大切だ]運動を取り上げた。

「Black Lives Matterでも同じことが起きている。Black Lives Matter運動は何年も前から起きている ― しかし、Facebookのトップ10に入ったのは今年が初めてだった。理由のひとつは、命の力が人々に証言する勇気を与えたことだ。人々は大きな瞬間とつながり、小さな瞬間とつながり、そして自分にとって大切なものごとをシェアするようになった」

ちなみにFacebookの2016年ランキングで全世界の話題でトップ10に入ったニュースの半分は政治に関するものだった。

  1. アメリカ大統領選挙
  2. ブラジルの政治
  3. ポケモンGO
  4. Black Lives Matter
  5. フィリピン大統領選挙 & ロドリゴ・ドゥテルテ大統領
  6. リオオリンピック
  7. イギリスEU離脱
  8. スーパーボウル
  9. デヴィッド・ボウイ
  10. モハメド・アリ

SandbergはFacebookのライブビデオ年間トップも発表し、チューバッカママが選ばれた。正当、かつ恐らく2016年唯一の勝者にふさわしく、ママなりの政治論争も忘れていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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