アプリの収益、世界一はテンセント――App Annieがランキングを発表

アプリ市場データを提供するApp Annie(アップアニー)は3月7日、2016年の1年間におけるアプリの収益額ランキング上位52社を発表した。アプリで世界一収益を上げているのはTencentだという。

このランキングは同社の法人向けアプリ市場データサービス「App Annie Intelligence」の収益、ダウンロード、MAUといった指標に基づいて決定したもの。今年で6回目の発表となる。

アプリの収益額ランキング、トップ10

ランキングを発表する前、App AnnieのCEOバートランド・シュミット氏はこう語った。「現在1日に2時間はアプリを使い、1ヶ月で40個のアプリを使う、という結果があります。年々、アプリの利用時間は伸びていて、生活には欠かせないものになっているのです」。そのような状況の中、アプリビジネスを成功させている企業はどこなのだろうか?早速、ランキングを見ていこう。

1位 Tencent 中国
2位 Supercell フィンランド
3位 NetEase 中国
4位 Machine Zone 米国
5位 Activision Blizzard 米国
6位 ミクシィ 日本
7位 LINE 日本
8位 バンダイナムコ 日本
9位 ネットマーブル 韓国
10位 Niantic 日本

 

トップ10の順位はあまり変動しないものだが、今年はTencentが6位から1位に。そしてNetEaseが9位から3位に順位を押し上げるなど、昨年とは大きく異なる結果となった。

「この1年間でApp StoreとGoogle Palyの両アプリストアからパブリッシャーに支払われた収益は40%増加しました。特にアジア市場の成長は顕著で、中国がApp Storeの収益で最大の国になっただけでなく、アジア全体で189億ドルの収益をあげるほどになっているのです」とバートランド・シュミット氏が語るように、アジア勢の躍進が目立つ結果に。

また、52位までのランキングを確認すると、アジア市場の割合が大きいことがわかる。中でも日本の企業のランクイン数は最も多く、下記の17社が選出された。

ミクシィLINEバンダイナムコガンホー・オンライン・エンターテイメントSQUARE ENIXSONYコロプラサイバーエージェントディー・エヌ・エーコナミセガ・サミーNEXON(ネクソン)グリーgumi.、マーベラスKLabエイチーム

今年は、収益額ランキング以外にも、日本国内での収益(非ゲーム)、ダウンロード数、MAUに基づいたランキングも発表された。そちらも併せて紹介しておく。

国内収益ランキング(非ゲーム)、トップ10

順位 企業名
1位 LINE
2位 ココネ
3位 SQUARE ENIX
4位 集英社
5位 サイバーエージェント
6位 ディー・エヌ・エー
7位 LINE MUSIC
8位 小学館
9位 ボルテージ
10位 AWA

 

非ゲームアプリのランキングでは、コミッアプリ事業を展開する集英社と小学館、音楽ストリーミングアプリを展開するLINE MUSIC、AWAがランクインした。

国内ダウンロードランキング、トップ10

順位 企業名
1位 Yahoo Japan
2位 LINE
3位 サイバーエージェント
4位 バンダイナムコ
5位 SQUARE ENIX
6位 セガ・サミー
7位 リクルートホールディングス
8位 楽天
9位 KDDI
10位 ディー・エヌ・エー

 

ダウンロードランキングでは、Yahoo Japanを筆頭にリクルートや楽天、KDDIなど幅広い領域でアプリを展開している企業のランクインが目立った。

国内MAUランキング、トップ10

順位 アプリ名(iOS) アプリ名(Android)
1位 LINE LINE
2位 Yahoo!天気 Yahoo! Japan
3位 Yahoo!乗換案内 Yahoo!天気
4位 マクドナルド Yahoo!乗換案内
5位 Yahoo! Japan マクドナルド
6位 SmartNews LINE:ディズニーツムツム
7位 Yahoo!防災速報 楽天市場 ショッピングアプリ
8位 LINE:ディズニーツムツム ジョルテ
9位 楽天市場 ショッピング・通販アプリ SmartNews
10位 Yahoo!ニュース クックパッド

 

MAUランキングは収益ランキングとは打って変わって、ゲームアプリがほとんどランクインしていないのが印象的だ。

目まぐるしいスピードで変化していくアプリ市場。来年は一体、どのような企業がランクインするのだろうか?

投稿者:

TechCrunch Japan

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