予約システムが店舗の売上増にも貢献、クービックが新たに3億円を調達

クービックはサロンや習い事のネット予約サイトCoubic(クービック)と当日でもサロン予約ができるPopcorn(ポップコーン)を手がけるスタートアップだ。クービックは本日、総額3億円の調達を発表した。引受先はグロービス・キャピタル・パートナーズ、DCMベンチャーズだ。また、GCPの高宮慎一氏がクービックの取締役に就任することも同時に発表している。

クービックの特徴は、特別なウェブの知識がなくとも自社のウェブサイトやブログに簡単にネット予約システムを設置できる点だ。他にも予約時に決済を行う事前決済機能やエンドユーザーにリマインダーやキャンペーン情報を配信する機能なども備えている。

2014年4月のローンチ以降、登録事業者数は4万を超えたとクービックの代表取締役を務める倉岡寛氏は説明する。電話やメールでの予約対応の手間を削減できる他、売上の増加にも役立っている点がビジネスオーナーに評価されていると倉岡氏は言う。「アンケートを行った結果、ビジネスオーナーの70%が売上が上がったと回答しました」。

クービックは2013年10月に創業している。2014年4月にはDCMとグリーベンチャーズから総額5000万円を調達した。2015年3月にはDCM、グリーベンチャーズ、個人投資家から総額3億1000万円を調達している。今回の調達を合わせると、累計調達額は6億6000万円ほどになる計算だ。クービックは2015年に開催したTechCrunch Tokyo 2015、スタートアップバトルのファイナリストでもある。

今回調達した資金は、プロダクト開発とマーケティングに充てる予定と倉岡氏は話す。

クービックは現状ビジネス向けにネット予約システムを提供しているが、最終的に目指しているのはユーザーとビジネスをつなぐプラットフォームだという。倉岡氏がそもそも創業したのも、飲食店などで電話しないと予約できないのに不満を感じ、予約の体験を改善したかったからなのだそうだ。「極端ですが、ネット予約でないのなら予約したくないと思っています」。どのような形にするかは具体的には決まっていないが、サービスのグロースと並行して、そのビジョンの実現に取り組んでいくと倉岡氏は話している。

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TechCrunch Japan

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