Googleは近日中にアメリカ国内で求人情報検索サービスをローンチすると本日(米国時間5/17)発表した。このサービスでは、特別な資格が要らないサービス業から専門性の高い仕事まで、さまざまなタイプの求人情報が掲載されるようになる。さらにGoogleは機械学習やAIといったテクノロジーを活用して、仕事のカテゴリー分けや関連求人情報の掲載などを行う予定だ。
Google CEOのSundar Pichaiは、本日行われたGoogleのディベロッパー向けカンファレンスI/O で「Google for Jobs」と呼ばれる同サービスのプレビューを公開した。
「アメリカの雇用主の46%は人材不足を問題視していると共に、空いたポジションを埋めるのに苦労しています」とPichaiは説明する。「求職者は身近な情報を頼りに仕事を探しているかもしれませんが、その他にも埋もれてしまっている求人がたくさん存在します。そこで、私たちは雇用主と求職者をうまく結び付けられるようなサービスを開発しました。それがGoogle for Jobsです」
数週間のうちに、アメリカのユーザーがGoogleの検索欄へ仕事に関する情報を入力すると、検索内容にマッチした求人情報がハイライトされるようになる。また、Googleはこの新サービスで既存の求人情報サービスに挑もうとしているわけではなく、むしろ彼らとパートナーシップを結ぼうとしている。
Google for Jobsの初期のパートナーには、LinkedIn、Facebook、Careerbuilder Monster、Glassdoorなどが含まれている。
また、求人情報検索に関連した新たなツールとして、職場や役職、仕事のカテゴリーやタイプ、掲載日、フルタイムか否かといったフィルター機能などが実装される予定だ。
仕事の内容に関する情報以外にも、求職者が家から職場までの距離を簡単に把握できるように通期時間などの情報も表示される。
Google for Jobsの面白い点は、各求人の関連度を学習しグループ分けするため、Googleが機械学習テクノロジーを活用しているところだ。
例えば「retail(販売業)」であれば、求人によっては「retail associate」と表記されているかもしれないが、「store clerk」や「store manager」と記されている場合もある。そこでGoogleはこれらの求人をまとめあげ、「retail」という単語の検索結果に全ての関連求人が表示されるようにしたのだ。
さらにPichaiは、ワンクリックの「応募」機能についても触れ、青い大きなボタンを押せば直接求人に応募できると説明したが、その仕組みなど細かな部分については話さなかった。
さらに彼は新サービスのローンチにあたり、現状の求人情報検索サービスに対する不満をあぶり出すため、Googleが何百人という人にヒアリングを行ったと語った。
「この新サービスには個人的にとてもワクワクしています。Google for Jobsは、重要なニーズを満たそうとしているだけでなく、検索や情報整理、AI、機械学習といった私たちのコアにあるテクノロジーを利用していますからね」とPichaiは話した。
Google for Jobsは「数週間以内に」アメリカ国内でローンチし、今後アメリカ国外への展開も予定している。
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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter)