「Peatix」は、ウェブやアプリでイベントやコミュニティの運営・管理から、チケット販売・集客まで行えるサービスだ。Peatixを運営するPeatix Japanは7月5日、Orinoco Peatixからの社名変更を発表するとともに、ユーザー数の推移や流通総額、海外市場への展開状況を公開した。
Peatixは2011年5月に、前身となるOrinocoが日本国内でスタートしたサービス。2011年12月にグローバル展開を目的に本社を米カリフォルニア州に移して米国法人を設立、それに伴って日本法人をOrinoco Peatixとして日本での事業を継続してきた。
Peatixは、2013年のシリーズAラウンドで300万ドルを調達し、米国法人をニューヨークに移転してサービス開発・グローバル展開を進めたほか、同年7月からシンガポールでも正式にサービスを開始。また、2014年8月にはマレーシア法人を設立している。2015年3月にはシリーズBラウンドで、デジタルガレージを筆頭に総額500万ドルの調達を行っている。
現在、海外では27カ国でサービスを展開しており、流通総額に占める海外の比率は30%。日本国内で開催されるイベントでのインバウンド利用もあるという。
2011年のサービス開始以来、これまでに20万件以上のイベントで利用されてきたPeatixは、2017年7月現在、イベント主催者数が5万5000人を超え、参加者を含むユーザー数は210万人を超えたという。また、これまでのイベント総動員数は370万人超、流通総額は110億円となっている。
Peatixはもともと、勉強会など同好の士が集まるコミュニティを管理する機能を中心に、小規模イベントをターゲットとしたサービスとしてスタートしているが、野外ロックフェスティバル「RISING SUN ROCK FESTIVAL」のチケット販売など、大規模イベントでの採用も増やしている。
また、昨今問題となっているチケットの高額転売にも対応し、2016年12月にはチケットの公式再販機能をリリース。再販チケット価格の上限を主催者が設定したり、定価以上での再販チケット取引の利益を主催者と再販者とで分配できる仕組みをオプションで追加している。