10代のビットコイン長者Erik Finmanが、テイラー・スイフトの”1989″を宇宙へ送り出す

Erik Finmanはこの初夏、わずか18歳でビットコインの億万長者になったことでニュースになった。そして彼は今、TechCrunchに対して、NASAと共に、一般人、技術リーダーたち、そしてトップアーティストの録音をミニ衛星に載せて宇宙に打ち上げようとしていると語った。そのアーティストの中にはポップアイドルのテイラー・スイフトも含まれている。

この打ち上げは、カール・セーガンがゴールデン・レコードを、1977年にボイジャーに搭載し送り出してから、40年が経ったことを記念して行われる。セーガンはFinmanが憧れてきたヒーローであり、Finmanは世界の歴史の中で、Golden Recordに似たものを思い出せる何かをやりたいのだと語った。

「ほとんどすべての人がカメラを持ちインターネット接続が可能なので、私たちは世界をまったく新しい形で表現し、この40年で米国がどのように変化したかを紹介することができます」とFinmanは語った。

プロジェクトDaVinciの衛星

Finmanは、Elon Muskが再使用可能なロケットを打ち上げたのを見て以来、宇宙旅行に関わりたいと願っていた。しかし、彼の星への関心の源泉は、彼の家族の歴史にまでさかのぼる。Finmanの母親は、80年代のNASAの宇宙計画に関わっていた。そして彼によれば、彼女は悲劇の宇宙船チャレンジャーの乗組員の一員として行く予定だったのだという。しかしながら、彼女はFinmanの最年長の兄を妊娠していることが分かり、行くことができなくなったのだ。

チャレンジャーは深刻な悲劇だったが、彼の母親は長年にわたり宇宙計画に関わり続けた。彼女の星への愛は、Finmanの体に染み込んで、やがて彼自身が関わりたいと望むようになった。そこで、今年の初めに、彼はプロジェクトDaVinci(ダヴィンチ)と呼ばれる彼の努力を形にすべく、NASAの助成金を申請し、そして獲得した。

この政府の宇宙プログラムは打ち上げの費用を負担し、衛星プロジェクトに必要な材料を提供する。一方、Finmanは今日公開されたウェブサイトを通じて、このための素材を集め始める。また既にミニ衛星を製作するために、彼の住むアイダホ州Coeur d’Aleneの高校生チームと、ロサンゼルスとスコットランドのエンジニアたちを雇っている。

既に搭載されている他のアーティストや技術リーダーとしては、”Videographer” (Video+Photographerの造語)のLogan Paul、XPRIZEのPeter Diamandis、有名な航空宇宙技術者Burt Rutan、そしてYouTubeパーソナリティCasey Neistatなどが挙げられる。

スイフトのアルバム「1989」も、他の参加者たちから寄せられたメディアと共に星へ向かう。彼は世界196ヶ国から何かを取り寄せたいと考えている。

NASAはまだ打ち上げの日程を決めていないが、Finmanによれば2018年第1四半期になる見込みだという。宇宙に送りだすことを願う何かを提出することに関心がある人は、Finmanのウェブサイトに行き、無料でビデオ、画像、またはサウンドをアップロードすることで、その願いを叶えることができる。


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(翻訳:Sako)

FEATURED IMAGE: GARY MILLER/GETTY IMAGES

投稿者:

TechCrunch Japan

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