汚染物質をナノレベルまで粉砕して無害化する新技術の空気清浄機Molekule

サンフランシスコのMolekuleが作っている同名の製品は、すっきりしたデザインの、分子レベルの空気清浄機で、それは25年前の移民の夢から生まれ育ち、今年2017年にはTime誌の「今年の優秀発明25」に選ばれた。

発明者のYogi Goswamiは、自分の息子Dilipが赤ちゃんのとき、呼吸困難に苦しむのを見てこれを着想した。Dilipの症状は重い喘息だったが、当時は室内の空気中の汚染物質を完全に除去する空気清浄機がなかった。

従来のHEPA(high-efficiency particulate air filter)フィルターはその名のとおり、分子レベルではなく微粒子のレベルで空気を漉すから、相当量の汚染物質がそのままリリースされ、しかもその前にそれらが破壊されることもない。

そこで先代のGoswamiは、アレルゲンやカビやバクテリアのようなものも濾過できて、しかもそれらをHEPAフィルターがキャチできるサイズの1/1000にまで粉砕するフィルター技術に挑戦した。その、photo electrochemical oxidation(光電気化学酸化, PECO)と呼ばれる技術とナノテクノロジーを利用する彼の技術は、汚染物質を分子のレベルにまで破壊し、室内の空気からさまざまな汚染物を取り除く。その結果、もっとも敏感な体質の人でも安心して呼吸できる空気が得られるようになった。

Dilipと姉のJaya Goswamiはこの技術の特許を取り、父の発明を一般に提供していくためにMolekule社を創った。

同社のスタイリッシュな空気清浄機製品は、高さ50センチのシリンダー型で、その中に特許を取得したフィルターがある。定価は800ドルと高いが、毎月67ドルの月賦も可能だ。この秋のカリフォルニア州北部の大規模な山火事のときは、これが多くの人たちの呼吸を助けた。Jayaによると、そのときはMolekuleの在庫が完全に涸渇したため、早期の出荷が不可能になった。今抱えているバックオーダーが消化されるのは2018年の1月3日ごろ、という。

Molekuleは今日までに、1300万ドルあまりのベンチャー資金を獲得している。

カリフォルニアの山火事はまだ各所で鎮火していないから、この製品の登場はタイムリーだった。また、地球温暖化によって今後さらに多くのCO2が空気中にリリースされ、植物や花が放出する花粉の量も増えるだろう。

最近、South of MarketのMolekule本社を訪ねてJayaにインタビューした。上のビデオで、それをご覧いただきたい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。