・スピーカー
Olga Andrienko氏 SEM Rush グローバルマーケティング 部門長
Marcus Tober氏 Searchmetrics 創業者/CTO
Chanelle Harbin氏 ディズニーABCテレビ SEO部門長
・モデレーター
Barry Schwartz氏 SearchEngineLand、RustyBrick
SEMrush ランキングファクター
スピーカー:SEMrushグローバルマーケティング 部門長 Olga Andrienko氏
調査概要
- 2017年に実施
- 60,000キーワードの上位100位までのデータを集計
- 検索ボリュームごとにキーワードをグルーピング
- とても多い:10,000回/月以上
- 多い:1,001~10,000回/月
- 普通:101~1,000回/月
- 少ない:1~100回/月
タイトルにキーワードが入っているか
タイトルにキーワードが入っているのはもはや当たり前
→むしろGoogleはコンテンツの中身を理解しているので、若干減少傾向にある
H1は存在しているか
75%のページがh1タグをページ内に持っている。
ボリュームの大きいキーワードでは、85%のページでh1が含まれていた。
アンカーテキストにキーワードは入っているか
ランキングに大きな影響はなさそうであった。ボリュームの大きいグループでも、たった8%のアンカーテキストがキーワードを含んでいた。
コンテンツ
- 箇条書きリストulを使用しているか・・・10位以内にランクインしているサイトのうち、70%以上のサイトでulを使用していた。
- コンテンツの長さ・・・TOP3までのコンテンツは、20位のコンテンツと比較して45%長い。どの検索ボリュームのキーワードでも共通
- ロングテールキーワードとショートヘッドキーワード・・・ロングテールのキーワードの方がコンテンツの長さも20%ほど長い
コンテンツの長さは、ユーザーの意図を満たすのに十分であるかが重要。
HTTPs
ボリュームの大きいクエリのTOP3では、65%のドメインがすでにセキュア化に移行している。
ウェブサイトトラフィック
検索ボリュームの大きいキーワードに関しては、訪問者数はランキングへの影響は大きかったが、ボリュームが小さいキーワードはそこまで影響は大きくなかった。
ダイレクト訪問数
トラフィックソースの指標の中で、直流入のみが重大な影響を与えていた。
Googleからのオーガニックであれ、ペイドであれ検索順位に甚大な影響はもたらさなかった。
ユーザーシグナル
- TOP3以降のサイトで直帰率が上昇した
- セッション/ページ・・・検索で来ているユーザーは3-3.5ページを平均して訪問している。
Googleはユーザーシグナルを直接ではないにしても、非間接的に使用しており、ユーザーをエンゲージさせるようにと述べている。
ロードスピード
ページスピードインサイト
どのボリュームのキーワードにおいても、上位10ページに関してはページスピードインサイトにおいて50点以上のスコアを出している。
しかし、これだけでは何をどうすれば良いか分からない。
どの時点までのロードスピードなのか?
一言にロードスピードといっても、どの時点までのロードスピードなのかによって呼び方は異なる。
最初の1バイトが到着するまでの時間=TTFB(Time to First Byte)
最初の1バイトが到着するまでの時間は、0.4秒から0.5秒と微妙な差である。
Googleのジョン・ミューラー氏はこれに対して、TTFBをランキングファクターとして使用はしていないと言っている。
初回ペイントまでの時間(First Meaningful Paint)
ボリュームの大きいキーワードの上位10ページは4秒以内にロードしている。
操作できるようになるまでの時間
ボリュームの大きいキーワードにおいては、上位10ページは7秒以内にロードしている。
ロードスピードは検索ランキングに関係している。早すぎるということはない。早ければ早いほど良い。
リファラードメイン
リファラードメインの数に関していうと、1位のページは10位のページに比べて2倍近くの数がある。
バックリンクはSEOにおいてまだ影響はある模様。正しいリンクビルディングを行うことで上位表示させる助けとなる。
では、どのファクターが最も重要なのか?
「相関性」より、「重要性」に重点を置いて分析⇒ランダムフォレスト手法を採用
※ランダムフォレスト手法
データを用意 ⇒ 2/3のデータをランダムに抽出し、デシジョンツリーを形成 ⇒ 残りの1/3のデータを使い、ファクターの重要度合いの検証を行う
17ファクターの重要度合い
- ダイレクトサイト訪問
- サイト滞在時間
- セッション/ページ
- 直帰率
- リファラードメインの数
- バックリンクの数
- リファラーのIPの数
- followバックリンクの数
- コンテンツの長さ
- HTTPs
- アンカーテキストの数
- アンカー内のキーワード
- body内のキーワード
- キーワードの密度
- title内のキーワード
- meta内のキーワード
- ページ内にビデオがあるか
まとめ
- バックリンクの数はまだSEOに影響がある
- ページスピードは重要である
- 自分のコンテンツがニッチジャンルにおいて最良のものであるようにする
- PR活動はSEO効果を高めるだろう
ランキングファクターはSEO業界にダメージを与えているのか?
スピーカー:Searchmetrics創業者 Marcus Tober氏
人々はランキングファクターをどう思っているのか…?
- ランキングファクターを考えるのはばかげている。大きなスケールで実施し、ニッチでユーザーの意図レベルでやらないことはさらにばかげている。@paretocrm
- 検索エンジンのランキングファクターは「フィクション」である。@FNadmin
- 文字数の長さなんて、馬鹿な指標だ。@jennyhalasz
- これらのランキングファクターリストは滅ぶべきだ。@Michael_Martinez
ページロード時間・・・7.8秒(2016年)⇒5.8秒(2017年)
コンテンツの長さ・・・2015年から2017年にかけてどんどんと長くなっている。
これらの指標を見て、我々が言いたいことは、
普遍的に通用するランキングファクターは既に過去のものであるということだ。
我々の調査手法
ターゲットオーディエンス、ユーザーペルソナ、業界に対して、焦点を集中させる必要がある。そして、ユーザーニーズとインテントにフォーカスした。
デートvsレシピvs離婚
レシピクエリにおいて、microdataが多く使われている。
デート・・・検索結果のファーストページのうち2URLがSchema構成を持っていた。
レシピ・・・検索結果のファーストページのうち8URLがSchema構成を持っていた。
目の色や、髪の色に関してのmicrodata構成はない
自動車チューニングvs離婚
自動車チューニングのクエリにおいて、内部リンク数が多いことが分かる。
自動車チューニングサイトにおいては、様々なオプションなどへのリンクがあるため、自然内部リンク数は多くなりやすい。
離婚vsフィットネスvsワイン
フィットネスにおいては、ビデオコンテンツが多い傾向。
ユーザーのシチュエーションを考えると、テキストでフィットネスの情報を必要とすることは少ない。
段落の数でみると、離婚クエリは上位であるほど、数が多い傾向にある。
離婚クエリに関しては、動画での情報よりテキストでの情報の方が重要である。また、結婚系のクエリよりもテキストが長い傾向にあった。
ワイン系のクエリに関しては、ビデオやテキストではなく、インフォグラフィックが有用であった。
文章コンテンツや、ビデオではなく、ただ楽しめれば良いのである。乾杯!
デートvs離婚
リスト、テーブルの数においては、離婚クエリが倍以上に多かった。
離婚クエリにおいては、構造化データも多く使われている。またテーブルとリストはとてもよく組み合わせて使われている。
ソーシャルシグナルにおいては、例えばFacebookのシグナルなどであれば、デートクエリの方がどのランキングにおいても高い傾向にあった。
考察:離婚のサイトのコンテンツをシェアしている友人の投稿に「いいね!」はしづらい
離婚vsレシピvs家具
画像の数でみると、離婚が少なく、レシピと家具は画像がよく使われている。
料理・・・美味しく魅せるために画像を使う。
家具・・・たくさん選択肢を与えるために画像を使う。
離婚・・・画像は見せない。
まとめ
- 従来のランキングファクター・・・オンラインの全体的なトレンドに関する情報の参考にはなるが、特定のウェブサイトについて考えるときに使ってはいけない
- ニッチランキングファクター・・・特定の最適化を行う際に、具体性の高い情報を与えてくれる。
成功するためには、一般的なデータを全体へ汎用的に当てはまる結論としてはいけない。細かいユーザーのインテントを理解して、具体性が高く、データドリブンなコンテンツでニーズを満たすことが重要である。
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