コペンハーゲンで行われているKubeConのおかげで、今週はコンテナの週、とくにKubernetesの週だ。Kubernetesは、Googleにおけるコンテナの使用から生まれたので、このショウもやはりGoogleからの発表が多い。その中でいちばんおもしろいのが、gVisorのローンチだろう。それはサンドボックス化されたコンテナランタイムで、コンテナ間の安全な隔離を確保する。
‘..Visor’という名前を見て、ぴんと来た方もおられると思うが、gVisorは仮想マシンを隔離して制御するハイパーバイザー(hypervisor)にちょっと似ていて、仮想マシンではなくコンテナを隔離する。コンテナを使うワークロードのセキュリティを確保したい企業には、とくに関心があるだろう。それは、Kubernetesの世界でも未だに問題なのだ。
今日の発表は、こう言っている: “互いにヘテロで信頼性の乏しい複数のワークロードを同時に動かしたいという欲求が、ますます強くなっている。そのために、サンドボックス化され隔離されたコンテナへの関心が生まれている。それは、ホストOSとコンテナの中で動くアプリケーションとの間に安全な隔離境界のあるコンテナだ。gVisorは、アプリケーションのシステムコールを横取りしてゲストカーネルとして動作し、しかも終始、ユーザー空間で動く”。
gVisorに加えてGoogleは、Stackdriver MonitoringにおけるKubernetesのサポートをローンチした。この、まだベータの新サービスは、複数のクラウドやオンプレミス環境にまたがるKubernetesアプリケーションのステートを、すべて一箇所にまとめたビューを与える。ただしGoogle Cloudの外では、すべてがスムーズに動くためにちょっとした統合作業が必要だ。
〔参考: サンドボックス解説〕