Apple、2015年に発売したMacBookの「全面的に再発明した」キーボードで集団訴訟を受ける

3年と少し前、Appleは、新しいMacBookに “butterfly”というそれまでのMacBookの”scissor” メカニズムより40%薄く、安定度が4倍のキーボードを採用した。

それぞれのキーに圧力が均等に配分されるという約束だった。しかし、誰もがこの「再発明」を喜んでいるわけではいようで、Appleは集団訴訟に直面している。

昨日(米国時間5/11)にカリフォルニア州北地方裁判所に申し立てられた訴状およびAppleInsiderが最初に入手した情報によると、2015年と2016年に製造されたMacBookおよびMacBook Pro「数千台」が、埃や破片が原因で使用不能に陥っているという。訴状によると、Appleは「MacBookの欠陥を依然として公表せず、消費者が不調なMacBookをジーニアスバー(Appleストア内のサポートデスク)に持ち込んだ際にも欠陥を伝えていない。

訴状はさらに、問題は公表をしないことだけではないと指摘する。この問題が保証の対象だと思った顧客の中には不快な驚きを経験した者もいる。訴状によると「MacBookはすべて1年保証がついているにもかかわらず、Appleは再三保証の適用を拒否した。キーボードの問題を修理する代りに、AppleはMacBookオーナーに対して完全な修復にならないことを知りながら自力で修理することを勧めている。Appleが補修修理を認めたときでも、修理は一時的なものにすぎない —— 修理されたとされるMacBookが同じキーボード問題を起こした。保証期間の過ぎた消費者に対してAppleは、保証サービスを拒否し、400~700ドルの有償サービスを受けるよう仕向けた。MacBookのキーボードに欠陥があることは十分に明らかである」

この訴訟は、ZIxuan RaoおよびKyle Barbaroの2名を代表として、広く「その他同様の状況にある者全員」をも代表して提出された。担当するサンフランシスコ拠点の法律事務所Girard Gibbsは、過去にAppleと数多く戦っており、iPodの「バッテリー容量減少」を中心とする集団訴訟も担当した(Appleはそのとき示談にしたとされている)

本誌はAppleにコメントを求めている。

興味深いのは、AppleInsiderが今回の訴訟のために、少なくとも一部の材料を提供したらしいことだ。先日同誌は、深く掘り下げるに十分な数の逸話を聞いたあと、別途独自調査結果を記事にした。それによると2014、2015、2016年のMacBook Prokの発売初年度のサービスデータを集めた結果、2016年のMacBook Proキーボードは、(Touch Barの欠陥を除き)購入後一年以内のキーボード故障が2014と2015年モデルの2倍以上だった。

AppleInsiderは調査データを、同社が数年来仕事でつきあいのある「米国内の様々なApple Genius Bar」、およびApple認定サードパーティー修理店から収集したと言っている。

この調査が多くのMacBookオーナーの共感を得たことは明らかで、すぐに1万7000人以上がChange.orgで、 Appleにバタフライキーボード付MacBooksの全数リコールを要求する嘆願書に署名した。

嘆願書 —— 評価の高いライター兼UIデザイナーであるJohn Gruberも署名人の一人で、彼はこのキーボードを「Apple史上最大の失敗デザイン」と呼んでいる —— の勢いは増しており、この訴訟のニュースが後押ししている可能性も高い。本稿執筆時点で署名者は約1万8000人になっている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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