FenderのAcoustasonic Telecasterは、エレキとアコースティックのハイブリッド

エレキギターは1930年代の初めからなんらかの形で存在してきた。しかし、この楽器が20世紀後半の音楽風景をどれだけ支配したかを考えると、注目すべきイノベーションはあまり起きていないと言わざるを得ない。

Fenderのモデルは、その中でもっとも象徴的であり、同社は「使えるもの」にこだわることで多くの成功を収めてきた。しかし最近音楽チャートからロックミュージックが徐々に消えていくにつれ、同社はもっと広い対象にアピールする方法を考え始めた。

そんな中、Acoustasonic Telecasterは、踏み固められたこの分野にもまだイノベーションの余地があることを示す実に説得力ある事例だ。アコースティックとエレキのハイブリッドは、単に空洞ボディーと内蔵ピックアップを組み合わせただけではない。魔法の素は内蔵されたデジタル信号処理(DSP)チップで、これはエフェクトペダルに使われているものとあまり変わらない。

同社はこの 「アコースティックエンジン」を「伝統的アナログと未来技術を独自に融合したもので、ギターの自然なサウンドを最適化するとともに、共鳴を修正し、選ばれた音を送り出す。アコースティックとエレキの音はソロ演奏でも、Mod Knobでブレンドした新しいサウンドとして出力することもできる。FenderのAcoustasonicノイズレスピックアップのおかげで、アナログ・デジタルを同時に使用することもできる」と説明している。

少しでも楽器に興味のある読者にとって、この記事が少々凝りすぎだと感じたとしてもしかたがない。しかし、デモや初期のハンズオン記事からは、このシステムの驚くほどリッチで充実したサウンドが見て取れる。

Acoustasonic TelecasterはFenderのカリフォルニア工場で製造されている。今日から2000ドルで販売される。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。