レンタル電動スクーターのBirdが消費者への直販を開始

電動スクーターをレンタルだけでなく所有したい、という需要の可能性を認識したBirdは、販売用に新しいモデルのスクーターを発表した。Bird Oneと呼ばれる新モデルは、一般販売とシェア利用の両方に使われる。Birdは、Segway-NinebotのスクーターであるNinebot ESの利用をやめ、月極の個人レンタルに自社のM365モデルを使用することも発表した。

「Bird Oneは、Bird Zeroの利点と学習に基づいて作られ、シェア環境で一年以上の利用に耐える見込みだ」とBirdでCEOを務めるTravis Vander Zanden氏が声明で語った。「そして当社の次世代Eスクーターへの期待と需要に答え、Bird Oneを数量限定で一般販売も行うことにした。これからはシェア、レンタル、購入、どの形態でも、Birdはあらゆる人たちの選択肢を提供していく」

Bird Oneは、2倍長持ちするバッテリーを備え、広い範囲をカバーし、4倍以上シェア利用することができる。これは電動スクーターのシェアで優れたユニット経済性を実現することが難しい現状を踏まえると極めて重要だ。

Bird Oneの価格は1299ドルで、3色のカラーバリエーションがある。すでに予約受け付け中で、夏には受け取ることができる。Birdの発表は、Boostedの電動スクーターの発売が予想されている5月15日に先立って行われた。

過去数カ月間、Birdは電動スクーター市場のシェア拡大に積極的な取り組みを見せている。先月末Birdは、サンフランシスコとバルセロナで月極個人レンタルを開始した。同プログラムは、月額24.99ドルでスクーターをレンタルできるもので、乗車回数に上限はない。

サンフランシスコとバルセロナでのスクーターシェア事業は強く規制されているため、Birdsの戦術は規制の影響を受けない賢い方法だと言える。問題は、自分でスクーターを持ちたいと思う人が何人いるかだ。

伝統的なシェア方式モデルにせよ、月間レンタルにせよ、消費者への直接販売にせよ、人々の使いたい頻度にかかわらず、Birdが電動スクーターの第一人者になろうとしていることは間違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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