トランプ政権が先週、中国の大手通信企業かつスマートフォンメーカーのHuawei(ファーウェイ)を貿易に関するブラックリストにくわえた後、複数の重要メーカーが同社との取引を中止したことが報じられている。Bloomberg(ブルームバーグ)よると、半導体企業のIntel(インテル)やQualcomm(クアルコム)、Xilinx(ザイリンクス)、Broadcom(ブロードコム)は、通知がない限りファーウェイへと部品を供給しない。これは米国時間5月20日に報じられた、Google(グーグル)がファーウェイとの取引を中止し、オープンソースのAndroidにしかアクセスできなくなった別の報道に続くものだ。
今回のブラックリストへの追加は、ファーウェイのビジネスに影響を与えるだけでなく、5Gネットワークの立ち上げを準備している通信事業者にも影響を及ぼす。中国では3大キャリア(チャイナ・モバイル、チャイナ・ユニコム、チャイナ・テレコム)のすべてがファーウェイに大きく依存しており、5Gのロールアウトを遅らせるかもしれない。一方、米国の特に小規模な携帯キャリアは、すでに導入したファーウェイ製の機器を交換したり、あるいは新たなサプライヤーを見つけるために、数百万ドルを費やす可能性がある。
Huawei Factsによる先週のツイートによれば、同社はブラックリストを「ルーズ・ルーズ」な状況だと指摘した。さらに最近のツイートでは、「おっと!米国はすでにファーウェイから距離を置くのが思っていたよりも難しいことを認めてしまったようだ」とつぶやいている。これは、米当局がサービス中断を防ぐために一時的なライセンスをファーウェイに与えるとの報道に、Huawai Factsが反応したものだ。
Oops! The U.S. is already coming to its senses over a ban on #Huawei, with a government official admitting that it cannot distance itself from the tech giant as easily as it might like. #HuaweiFacts https://t.co/qeiencw8ny
— Huawei Facts (@HuaweiFacts) 2019年5月19日
ロイターが最初に報じたように、グーグルによるサムスンに次ぐ第2位のスマートフォンメーカーであるファーウェイの排除は、オープンソース版のAndroidにしかアクセスできなくなり、また他のスマートフォンメーカーにも悪影響を与えることになる。
ブルームバーグによれば、ファーウェイは米政府による制裁を見越して、3カ月ぶんのチップを備蓄していたという。これは、2012年の議会報告で安全保障による潜在的驚異としてファーウェイが名指しされたことを受けてのものだ(同社はこの訴えを否定している)。
ザイリンクスのスポークスパーソンはTechCrunchに対し、「我々は米国商務省がファーウェイに下した拒否命令を承知しており、協力を進めている。現時点では、これ以上の情報はない」と伝えている。また、ファーウェイのスポークスパーソンはノーコメントと返している。TechCrunchはブロードコムやクアルコム、そしてインテルにもコメントを求めている。
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(翻訳:塚本直樹 Twitter)