米国と中国の間で繰り広げられている貿易戦争の沈静化はさらに遠のいた。世界最大の人口を抱える中国は「信頼できない」外国企業のリストを作成すると発表した。
中国商務省のGao Feng報道官は今日、中国企業との事業を停止・縮小した外国企業を含む「エンティティ・リスト」を作成すると述べた。
「市場のルールに従わず、契約の精神に反し、非商業目的で中国企業への供給を妨げたり停止したりし、さらに中国企業の正当な権利や利益を著しく損なう外国の企業や団体、個人が『信頼できないリスト』に載ることになる」とFeng報道官の発言を引用して国営メディアが報道した。
この報復は、米商務省がHuawei(ファーウェイ)と関連する68社を国家安全保障上の懸念からエンティティ・リスト入りさせ、これにより米企業がそうした中国企業と取引するには政府の許可を得なければならなくなったことを受けた措置だ。しかし、Googleのような企業にはファーウェイとの取引継続を90日間許可する猶予が与えられている。
政府の方針により、GoogleやIntel(インテル)、Qualcom(クアルコム)を含むいくつかの米企業はファーウェイとの取引を縮小した。ファーウェイの幹部は同社に対するそうした措置は同社の事業に甚大な影響を与え、世界規模で名誉が損なわれる、と述べている。
現段階では詳細はまだはっきりしないが、シリコンバレーに拠点を構える多くの大企業は中国のブラックリスト掲載条件に当てはまるようだ。
米国が今月初めに2000億ドル分の中国製品への関税を引き上げたことへの報復措置として、中国は今週末にかけて600億ドルぶんの米国製品への関税を引き上げる。2国が解決に向けて歩み寄る兆しは全く見られない。
一方、ファーウェイは同社の製品を米国が禁止したのは「違憲」として法的措置を取っている。同社はまた、深センにある本部のR&D部門に配置していた米国人の従業員を帰国させた。そして中国人従業員に海外からの訪問者と話すことを控えるよう求め、米国の関係者と技術に関するミーティングを持つことを禁じている。
イメージクレジット: JOHANNES EISELE/AFP / Getty Images
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(翻訳:Mizoguchi)