AmazonはライバルのGoogle Compute EngineやWindows Azureなどのエンタープライズ・クラウド・プラットフォームに対抗するためにさらに賭け金を競り上げてきた。
今日(米国時間3/5)、Amazon WebServicesはEC2の予約インスタンス(Linux/UNIX、Red Hat Enterprise Linux、SUSE Linux EnterpriseServer)の料金を最大で27%値下げすると発表した。これによりオンデマンドのインスタンスに比べると最高65%安くなる計算だ。この動きはAmazonがスケールにものを言わせてギリギリまで利益を削っていく姿勢をさらに強めたことを意味する。
われわれのAlex Williamsが最近書いたとおり、Amazonのエンタープライズ・サービスのビジネスモデルは(実はAmazonの消費者向けサービスも同様だが)、利益率を限界まで低くして、その代わりに規模の拡大を狙う。Amazonは2006年にエンタープライズ・サービスを開始して以来、2012年の12月までに23回も値下げをしている。
今回の値下げの内訳は以下のとおり。
AmazonのJeff Barrはブログ記事で、値下げは今日(3月5日)以降の購入について有効となる」と書いている。また購入のガイドラインとして「サーバの稼働率が15%以下のユーザーはオンデマンドのインスタンスを利用するほうがよい。15%から40%ならLight Utilization予約インスタンス、40%から80%ならMedium、それ以上の稼働率ならHeavyを契約すべきだ」と助言している。
今回の値下げはAmazonがAWSサービスを多様化させようとする努力の一環でもある。去年限定的に公開したRedshiftデータウェアハウス・サービスを最近、全世界に展開している。また今月に入ってから無料の(自動)コンサルティング・サービス、AWS Trusted Advisorをリリースした。これはAmazonが自社サービスのユーザーの利用状況をビッグデータとして分析し、特定のユーザーに対して料金節約やパフォーマンス向上のアドバイスを提供するというものだ。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)