ポルシェ初の電気自動車Taycanのインテリアは911を彷彿させる

Porsche(ポルシェ)が完全な電動自動車であるTaycan(タイカン)の9月4日デビューを前に、インテリアを公開した。ボタン類などごちゃつくものはすべてなくなっている。現代デジタル時代にふさわしい、こざっぱりとしたインテリアだ。

同社は8月22日、インテリアのいくつかの画像を公開した。今週初めに、TechCrunchは他の多くのメディアとともにインテリアを間近にし(まだ明らかにできないことも含め)、インフォテイメントシステムを触る機会を得た。

ポルシェはたくさんのスクリーンを搭載してそれで終わりとはしなかった。以下に詳細と、何が抜きん出ているかを挙げる。

911デザインを踏襲

一見すると、ダッシュボードではデジャブ感があるかもしれない。それは間違っていない。

デザイナーは1963 Porsche 911にダッシュボードのインスピレーションを得ている。下の図を見れば、それは明らかだろう。

このインテリアにおける911のDNAは明白だ。しかし単にリバイバルさせただけではない。上部と下部のダッシュの間にあり、シート側に向かって伸びる水平なデジタルスクリーンを含む、独自のデザインストーリーを持った現代的な車両だ。

中央に位置するコンソールは水平方向に置かれた中央のスクリーンまで伸び、そこからさらに2つの送風口まで続く。メカニカル的にはルーバーは動かない。その代わり、送風は中央スクリーンの下にある8.4インチのタッチパネルを介してデジタルでコントロールされる。このタッチパネルには空調コントロールシステムが搭載され、タッチに反応するトラックパッドも備える。

タッチパネルの下には財布やスマホを置ける平らなスペースがある。2つのカップホルダー、そしてワイヤレス充電とUSBポート2つが装備されたストレージが中央コンソールにくる。

Porscheのデザインチームはドライバーを重要視していると繰り返しTechCrunchに語ってきた。それが実際に形になった格好だ(デザインチームはインターフェースに3年半費やした)。しかし、乗車する人向けの機能も数多く搭載されている。運転席からは全てが手の届く範囲にあり、絶えず中央のディスプレイを見る必要はない。Nuanceによる音声機能では、「Hey Porsche」というトリガー、または単純に中央ディスプレイの音声ボタンやハンドルについている専用ボタンを押して起動できる。

デジタル計器類のすべてはミニマリストなデザインとなっている。計器類を有するこの独立したパネルは少しカーブしている。興味深いことに、反射を防ぐためによく使用される標準のカウルリップはない。代わりにPorscheは偏光フィルターでコーティングされたガラスを採用した。

16.8インチの計器ディスプレイの中には情報を表示する3つの丸い計器がある。運転者は、情報をどの計器で表示するかカスタマイズできる。運転者はまた「ピュアモード」で流線的な外観にするために情報の表示をしないこともできる。

このピュアモードでは、速度やナビゲーション、交通標識認識(最高速度がわかる)といった必須情報が表示される。インテリアをよりミニマリストな外観にするピュアモードは、すでにTaycanを予約しているような人にとっては便利で楽しめる機能かもしれない。

おそらく最も実用的な機能の1つが地図モードだろう。このモードでは中央のパワーメーターが地図に変わる。そして「フルマップモード」にすると本当に使えるものになる。TechCrunchがポルシェの北米本社を訪れた時、インテリアの写真を撮るのは許可されなかったので、読者は計器のところの大半をデジタル地図が占めている様子を想像してほしい。

最後に、メインの計器の左右にライトやキャシー機能を操作するスクリーンの端に小さなタッチコントロールの部分がある。これらのボタンの一つは運転者が操作をカスタマイズできるトリガーキーだ。

Porsche 918と同じシフトスイッチ

インテリアをざっと見ると、クラシックなトランスミッションシフトのセレクターレバーが中央コンソールにないのにすぐに気づくだろう。ハンドルの右側と計器の方を見ると、そこにコンパクトなトランスミッションのシフトスイッチがある。これはPorsche 918と同じ作りだ。

Taycanにはいくつかのスクリーンが搭載されている。デジタル計器類の部分が10.9インチの中央ディスプレイになっているだけではない。その下には空調やデジタルトラックパッドを備える傾斜したスクリーンもある。

中央のスクリーンから右側にいくとそこには助手席に座る人向けのディスプレイがある。PorscheのディレクターOliver Fritz(オリバー・フリッツ)氏によると、助手席用ディスプレイは運転手1人のみの乗車のときにはオンにすることはできない。

ポルシェは助手席用ディスプレイにビデオをストリーミングすることを試みている。この機能は、納車が始まる年末前に利用できるようにはならないが、将来ソフトウェアのアップデートで提供されるかもしれない。さしあたって同社は、運転者がスクリーンを見ることができないようにする技術をテストしている。フリッツ氏は、ビデオストリーミングはまだテスト中であり、運転者がスクリーンを見ることができないことを確かめてからでなければ展開しない、と強調した。

ダークモード

ポルシェのデザイナーは、計器部分やインフォテイメントシステムでダークモードをデフォルトにした。白いバックグラウンドにも変えられるとしている。ただ、TechCrunchとしてはそれはオススメしない。ダークモード、そして中央の10.9インチディスプレイを消せることで、運転する人はドライブを楽しみ、最近では多くの車両から出される煩わしい「ブルーライト」から逃れることができる。

インテリアカラーと皮不使用のオプション

ポルシェは、すべてマットな黒という外観を含め、インテリアで多くのカラーコンビネーションを提供する。デザインチームはカラーコンビネーションの総数を明らかにしなかったが、いくつかリストアップした。Taycanのための4つの特別カラーが用意される見込みだ。ブラックライムベージュ、ブラックベリー、アタカマベージュ、メランチブラウンだ。オプショナルのインテリアアクセントパッケージには、ブラックマット、ダークシルバー、シャンパンの黄金色のようなネオダイムが含まれる。

ドアと中央のコンソールは木製かカーボン、アルミニウム、ファブリックだ。

また、ハンドルを含むレザーなしのインテリアも提供する。「Race-Tex」と呼ばれる部分的にリサイクルのポリエステル繊維を使っているマイクロファイバーもある。フロアのカバーにはリサイクルの漁網からできている「Econyl」という繊維が使われている。

ポルシェデザイナーのThorsten Klein(ソルステン・クライン)氏は注意深くビーガンと呼ばなかった。彼はTechCrunchに対し、人工的な素材を動物性のプロダクトのように扱うことができると語った。ポルシェはこうしたプロセスを経ない素材の供給を推進している。しかしそれまではビーガンという言葉は使わない見込みだ。

同社はTaycanに使われる皮をなめすのに「OLEA」というプロセスを踏んでいて、このプロセスにはオリーブの葉を使っている。

Apple Musicなど

今週初め、ポルシェはTaycanにApple Musicを搭載すると発表した。このストリーミングサービスが独立したアプリとして車両で提供されるのは初めてだ。

しかしApple Musicはインフォテイメーテントシステムで提供される数多くの機能の1つにすぎない。ユーザーインターフェースは、ホーム、車両、メッセージと常に3つのメインボタンが展開されている。メッセージ機能ではノーティフィケーションを表示する。音声機能はこうしたメッセージを読み上げるのに使われる。

中央スクリーンにある他のボタンとしては、ナビゲーション、電話、設定、空調、ニュース、カレンダー、充電情報、天気、そしてオーナーの車庫のドアを開けるのに使われるホームリンクが含まれる。

画像クレジット:Porsche

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(翻訳:Mizoguchi)

投稿者:

TechCrunch Japan

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