サブスクのIoT家庭用浄水器を提供するスタートアップ

特に米国では、水道水の水質に関する問題が多く、多くの人がボトル入りの水を飲むようになっている。しかしこれには使い捨てプラスチックに伴う環境破壊の問題がある。

ヨーロッパのスタートアップのMitteは、この問題の解決策は水道から直接、水を濾過することだと考えている。同社はシードラウンドで1060万ドル(約11億4000万円)を調達した。ただ、まだ製造は開始していない。これに対し、米国を拠点とするスタートアップが新たなソリューションを提案した。

oolleeは、低額な月額料金で濾過した飲料水を無制限に利用できる製品だ。プレシードファンドでMission GateやColumbus Holdingsなどの投資家から100万ドル(約1億800万円)を調達した。

一般的な濾過フィルタの場合、利用者はフィルタのメンテナンスを忘れ、水質が悪化してしまう。そこでoolleeでは、メンテナンスとカートリッジ交換の費用を月額料金に含めることにした。毎月の利用料金は29ドル(約3100円)で、1日100円程度だ。

oolleeは逆浸透法で水を濾過する。水が半透膜を通過する際に混入物質が残り、清潔な飲料水がタンクに溜まる仕組みだ。通常、逆浸透法のフィルタの取り付けとメンテナンスはコストがかかり、家庭用としては扱いが難しい。

oolleeのCEOで共同創業者のUmit Khiarollaev氏は次のように語っている。「デバイスをWi-Fiに接続すると、お客様は利用状況をモニタできる。アプリからフィルタ部品の交換時期が通知され、新しいフィルタの注文は1回タップするだけだ。水質、量、温度なども確認できる。oolleeは水を4段階で濾過し、最後に必須ミネラルを再導入する」。

oolleeの競合には、大手飲料水メーカーやスマートフィルタのメーカー、さらにネスレやアルハンブラなどの宅配サービス、浄水器を扱う中国テック大手のシャオミなどが挙げられる。

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(翻訳:Kaori Koyama)

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TechCrunch Japan

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