デスクトップ全体の広告ブロックと個人追跡を遮断する新ツール「Midnight」

プライバシー保護に重点を置いたモバイルブラウザーのGhosteryを開発している同名の企業が、Midnightと呼ばれるツールを発表した。これは同社が開発した広告ブロックやプライバシー保護の機能を、すべてのデスクトップアプリケーションに導入可能にするものだ。

Ghosteryが以前にMidnightを発表したとき、社長であるJeremy Tillman(ジェレミー・ティルマン)氏は「ウェブブラウザーと同じ個人追跡技術がメールをはじめとして多くのデスクトップアプリケーションでも使われ始めている」とMidnightの開発動機を語った。なおGhostery自体委は2017年に、ドイツ拠点でアンチトラッキングブラウザーを開発しているスタートアップのCliqzに買収されている。

MidnightはMicrosoft Outlookのようなメールクライアントや、Spotifyのようなエンターテインメントサービスなど、デスクトップアプリケーションの広告やデータトラッカーをブロックするが、同じ意味でGhosteryのエクステンションをサポートしていないウェブブラウザーも保護する。ブロックする、しないはアプリケーションごとに指定できる。

またMidnightにはVPNがあるので、オンラインのアクティビティを暗号化・匿名化できる。ティルマン氏によると、Ghosteryのユーザーの多くがすでにVPNを使っているが、Midnightにも含めたことによって「エコシステムの全体を統合できる」という。Midnightは最初の試用期間が7日で、その後は月額14ドルのサブスクリプションとなる。

MidnightはGhosteryの最も包括的なプロダクトだが、Tillman氏によると無料のブラウザーエクステンションもサポートを続ける。それが新しいユーザーを呼び込む契機になるからだ。

関連記事:Ghostery revamps its privacy-focused mobile browsers(プライバシー重視のモバイルブラウザーGhosteryがバージョンアップ、未訳)

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。