アップルが新型コロナウイルスによる製造と売上への被害で収益の予測を下方修正

米国時間2月18日、Apple(アップル)は2020年1月に行った決算報告時の財務見通しはもはや無効であると発表した。同社は、投資家宛ての書簡で、中国の大部分を襲い世界経済にも影響を及ぼしている新型コロナウイルスの被害により「3月四半期としていた収益に関するガイダンスの達成は期待できない」と述べている。

アップルはこの書簡で、以前前のガイダンスは「中国の春節休暇が終わる2月10日以降の売上における最良の予測に基づいていた」と述べている。その後、中国における仕事への復帰が人為的に遅らされ、新型コロナウイルスが予想以上に手に負えないことが判明したため、同社のガイダンス変更はむしろ当然と思える。

同社は、変更の理由を2つ挙げている。1つは「全世界へのiPhoneの供給が一時的に制限されてしまう」ため。Foxconnにおける生産回復の遅れからも当然理解できる。またiPhoneの需要についてアップルは、ウィルスにより「中国国内のアップル製品の需要」が影響を受けていると話している。最近の四半期でアップルは健全財政のためにハードウェアをそれほど重視していないが、それでもiPhoneによる収益に比べれば、新しい部門であるサービスの売上は、まだまだささやかなものだ。

アメリカのハードウェア企業であるアップルによる疾病対策のための寄付金は、以前に発表した額の倍になっているそうだ。

今回のアップルの発表に対する投資家たちの動きで、製造と売上の多くを中国に依存する他の企業の今後も占うことができる。アップルの株価が急落すれば、不安が広がって、投資家が危ないと見なした他の企業の株も下がる。逆に、投資家たちが製造と販売に対する短期的妨害と見なすものをアップルが振り払えれば、他社の株もそれほど値崩れしないだろう。

それにしても、シンガポールが経済成長率を切り下げ、アップルもその仲間入りをした今となっては、世界経済に対する新型コロナウイルスの影響は、ささやかなものでは済まないだろう。

アップルがガイダンスを変更したのは、これが初めてではない。同社は1年前にも貿易摩擦により予想を下方修正した。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

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TechCrunch Japan

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