ビザスクは3月10日、東京証券取引所マザーズ市場へ上場した。主幹事証券会社はみずほ証券で、公開株数は34万7000株。公開株の内訳は、公募50万株、売り出し172万1000株、オーバーアロットメント33万3000株。
同社株の公開価格は1500円。初値は公開価格よりも190円安い1310円で、3月10日11時15分現在では1140円前後で推移しており、時価総額は約109億200万円。現時点での最高値は3月10日10時45分に付けた1470円。なお上場によって調達した資金は、借入金の返済、広告宣伝費、採用費および人件費などに使われる。新型コロナウイルスの影響で、米国株式市場では初のサーキットブレーカーが発動して取引が一時停止されたほか、日経平均株価が大幅に下がっている中では堅調な値動きと言える。
上場前の株主構成は、同社CEOの端羽英子氏が59.33%、DCMベンチャーズが運営するA-Fund IIが13.34%、ベンチャーユナイテッドが運営するDACベンチャーユナイテッド・ファンド1号投資事業有限責任組合が11.13%、サイバーエージェント・ベンチャーズが運営するCA Startups Internet Fund1号投資事業有限責任組合が4.88%などとなっている。
同社は、知識や情報を必要としている企業と適切なアドバイザーとのマッチングサービスを提供する、2012年3月設立のスタートアップだ。共同創業者で代表取締役CEOの端羽英子氏は、大学卒業後にゴールドマンサックスで投資業務、日本ロレアルで予算立案・管理業務、ユニゾンキャピタルでPE(プライベート・エクイティ)投資などに携わっていた人物。
同サービスの登録者数は、2020年1月時点で10万人を超えており500以上の業界・職域を網羅しているという。マッチング実績は30カ国超に及ぶそうだ。具体的な提供サービスは、スポットコンサルの「ビザスク interview」、BtoBウェブアンケート調査の「ビザスク expert survey」、新規事業創出支援・組織開発支援の「ビザスク project」、保有製品・技術のニーズ探索の「ビザスク web展示会」、業務委託サービスの「ビザスク 業務委託」、セルフマッチング方式のスポットコンサルの「ビザスク lite」がある。
2020年2月を決算とする第8期の業績予想は、営業収益が前年比232%増の9億6000万円、経常利益が6000万円、当期純利益が4500万円。2019年2月を決算とする第7期は、営業収益が前年比232%増の6億1420万円、経常利益が2407万円、当期純利益が2748万8000円。2018年2月を決算とする第6期は、営業収益が2億6400万円、経常損失がマイナス5804万9000円、当期純損失5857万9000円。それ以前の期も赤字が続いてたが、第7期で黒字化を達成、第8期も黒字予想というタイミングで株式上場したかたちだ。