オンラインのコードコラボツールGlitchが労使協調の下で労働組合を結成

オンラインのコラボレーションで、ソフトウェアを作っていくプラットホームGlitchの従業員が米国時間3月13日、労働組合結成を発表した。このニュースはCommunications Workers of America Union(アメリカの通信労働者組合、CWA)により、公式のものになっている。CWAはアメリカで最大のメディアと通信の労働組合だ。プレスリリースによると、Glitchの社員は90%がCWAへの参加に賛成し、CWAを彼らの交渉代理人と認めている。

同社は、社員が労働組合結成を求めた最近のスタートアップにおける最新の企業だ。その中で最も有名なのはKickstarterで、2月その決定を発表した。そのほかにもSpinやInstacart、ピッツバーグのGoogle社員などが挙げられる。

CODE-CWA:労働組合を勝ち取ったGlitchの社員のみなさん、おめでとう。テクノロジー業界で労働者が組織を作るのは歴史的進歩だ。CWAの一員になることを心から歓迎する。今後も、業界における労働者の力を継続的に強化していこう。

GlitchはCWAの支部1101に入り、1月に立ち上げられたCampaign to Organize Digital Employees(CODE-CWA、デジタルの従業員を組織化するキャンペーン)に加わる。

CODEのEmma Kinema(エマ・キネマ)氏はプレスリリースで次のように述べている。「CODE-CWAは、テクノロジー業界とゲーム業界で改善を求める労働者を支援する。これらの業界は労働者のスキルを搾取し、彼らの仕事に影響を及ぼす諸問題について、従業員からの意見に耳を貸さないことがあまりにも多い。Glitchの労働者の圧倒的な労働組合結成への支持は、この業界における組織化努力の重要性を強調している。またそれは、通信やメディア、テクノロジー、そしてゲームの業界における大小を問わず企業の進歩的な変化を促進してきたCWAの成功を浮き彫りにしている」

今日はまたGlitchの三歳の誕生日であることを、創業者のAnil Dash(アニル・ダッシュ)氏は注記している。このサービスはFog Creek Softwareとしてローンチし、ユーザーがソフトウェアのプロジェクトをアップロードしてリミックスできるオンラインコミュニティを提供している。同社はTechCrunch宛てのコメントで、「私たちのミッションは、すべてのプログラマーが彼らの愛するウェブアプリケーションを、すばやくフレンドリーかつ安全な方法で作れるようにし、テクノロジーの世界をもっと良い場所にすることだ。今日のそれは、労働組合を結成するという私たちの社員を自発的に支援することだ」と言っている。

プレスリリースを読んだかぎりでは、組合結成のための団体交渉は他の企業に比べてずっと痛みの少ないものだったようだ。CWAの支部1101の理事長Keith Purce(キース・パース)氏はプレスリリースの中で「Glitchの経営者側との交渉を予期していたが、多くの雇用主たちと違ってGlitchの経営者チームは全従業員の権利の尊重し、誰にも強制されず労働組合の代表者を選ぶことができたのは評価できる」と述べている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

投稿者:

TechCrunch Japan

TechCrunchは2005年にシリコンバレーでスタートし、スタートアップ企業の紹介やインターネットの新しいプロダクトのレビュー、そして業界の重要なニュースを扱うテクノロジーメディアとして成長してきました。現在、米国を始め、欧州、アジア地域のテクノロジー業界の話題をカバーしています。そして、米国では2010年9月に世界的なオンラインメディア企業のAOLの傘下となりその運営が続けられています。 日本では2006年6月から翻訳版となるTechCrunch Japanが産声を上げてスタートしています。その後、日本でのオリジナル記事の投稿やイベントなどを開催しています。なお、TechCrunch Japanも2011年4月1日より米国と同様に米AOLの日本法人AOLオンライン・ジャパンにより運営されています。