ポッドキャストのすすめ:Avery TrufelmanによるArticles of Interestの場合

ポッドキャスティングの最大の利点は、誰にでもできるという点だ。オーディエンスになるのと同じくらい簡単に制作者になることのできる珍しいメディアなのだ。そのため同じポッドキャスティングは2つとして存在しない。ポッドキャスターのためのソリューションはハードウェア、ソフトウェア共に豊富にあるため、NPR studiosからUSB Skype装置まで、セットアップは多種多様である(現在のパンデミックにおいて後者はある種デフォルトとなったのではないだろうか)。

我々が好きなポッドキャストのホストやプロデューサーに、彼らが制作時に使用する機器やソフトウェアなどのワークフローを尋ねてきた。これまでのリストは下記の通りだ。

「家に閉じこもる今、ポッドキャストを始めるためのヒント」
Anita Flores(アニータ・フローレス)氏による「I’mListening」(英文)
Justin Richmond(ジャスティン・リッチモンド)氏による「Broken Record」(英文)
Lauren Spohrer(ローレン・スパレール)氏による「Criminal/This Is Love」(英文)
Jeffrey Cranor(ジェフリー・クラナー)氏による「Welcome to Night Vale」(英文)
Jesse Thorn(ジェシー・トーン)氏による「Bullseye」(英文)
Ben Lindbergh(ベン・リンドバーグ)氏による「Effectively Wild」(英文)
著者自身によるポッドキャスト(英文)

大人気のラジオ番組「99% Invisible」のミニシリーズ「Articles of Interest」は、アパレル産業における幅広いトピックを取り上げている。第二シーズンに入った今、パンクファッションから子供服に至るまで、複雑で絡み合ったストーリーを織り成すクリエイター、Avery Trufelman(エイブリー・トラッフルマン)氏の能力が高く評価されている。

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原則として、私はガジェットマニアではない。多くの人はどのような機器に投資したら良いのか分からず(一種威圧的でさえある)、その時点であきらめてしまうことが多いのではないかと思う。私は長い間Zoom H1nを使用したラジオの作り方を独学で学んでいた。内蔵マイクを使用してインタビューをし、GarageBandとAudacityで編集するというプロセスだ。これですべてまかなえてしまうのだ。全オーディオ編集プログラムは同じ言語の方言にすぎず、コマンドキーとマイクの配置の技術を理解する前に、ストーリーの組み立て方を理解することがより重要である。技術要素を理解するのはそれほど難しくないが、私にとってはストーリーを作り出す方法については学ぶことがまだまだある。

私はかなりの時間をかけて機材のアップグレードをしていったが、今ではRode NTG-2ショットガンマイクとZoom H5を使用している。できる限りゲストの自宅やオフィスで実際に会って直接インタビューをするようにしている。そうする事でゲストがリラックスできる上、スタジオの予約に伴う時間的な制約もない。私はまた、実際の部屋が放つ生の音や質感がとても好きである。それに比べてスタジオはあまりにも無機質である。「現場」に出かける際には予備のZoom H2nをバックアップとして持参する。これらのレコーダーは非常に頑丈で信頼性が高く、これまでに何度も落としたが問題ない。私はバックアップの録音が必要な場合にこれを使用する他、1つの個別の音声ではなく雰囲気やシーンを目立たないように録音する場合にも愛用している。

ナレーションを録音するために通常私は、カリフォルニア州オークランドにある99% Invisibleのオフィスを訪れ、防音室にあるNeumann社製のコンデンスマイクを使用していた。しかし現在の隔離状況においては自分のRode/H5nキットをナレーション用に活用し、自宅のクローゼットの中で録音している。私は衣類についての番組を制作しているため、これは実に理にかなっている。7年前に99% Invisibleでインターンとして働き始めた際、これと同じような方法でナレーションを録音していたので、私はこれはこれで大いに楽しんでいる。当時もクローゼットの中でショットガンマイクを使用していたのだ。かなりパンクよね。

本当はこれで結構十分なのだが、贅沢なことにSharif Youssef(シャリ・ユーセフ)氏のような最高のエンジニアと働いてきてしまったがために私は甘やかされている。非常にミスマッチな録音が詰まった私のPro Toolsセッションを彼に渡すと、どういうわけか彼はそれを非常にきれいに聞こえるものに変身させてしまうのだ。彼がどんなことをしているのか全く分からないけれど、彼の仕事には本当に感謝している。

Articles of Interestの宣伝関連の準備をし始めた途端にCOVID-19問題が勃発したため、そのための写真撮影の予定が総崩れになってしまった。しかし、私の自宅のホールの向かい側に住む隣人が写真家であることを思い出した。我々はソーシャルディスタンスをとっての写真撮影をフィルムで行い、隣人の写真家Austin Hobart(オースティン・ホバート)氏は彼の風呂場で写真を現像したのである。結果とても美しい写真が出来上がったと思う。中でも私のお気に入りは、偽物ブランドについてのエピソードのために撮った写真で、紙バッグ一面にLouis Vuittonのロゴを私が描いたのを撮影したものだ。

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(翻訳:Dragonfly)

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TechCrunch Japan

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