Beyond Meatの代替肉バーガーが中国アリババのスーパーに登場

Beyond Meat(ビヨンド・ミート)の商品が中国のスーパーマーケットの棚に登場する。同社は4月、Starbucks(スターバックス)の植物ベースのメニューへの供給で中国マーケットに参入した。それから数週間して、Beyond MeatはYum China(ヤム・チャイナ)帝国下のKFC、Taco Bell、そしてPizza Hutの店舗にも進出した。

肉消費量が世界一の中国では植物ベースのタンパク質に対する需要が増大している。植物ベースの代替肉を含め、中国の「動物肉フリー」市場は2018年に100億ドル(約1兆1000億円)以下だったのが、2023年までにおおよそ120億ドル(約1兆3000億円)になる、とEuromonitorは予測した。

Nasdaq(ナスダック)に上場する食品大手Beyond Meatはいま、同社を代表する商品Beyond Burgers(ビヨンド・バーガー)をAlibaba(アリババ)のスーパーチェーン、Freshippo(中国語では「Hema」)で展開しようとしている。Freshippoの30分配達サービスは、人々が店舗での買い物を避けた新型コロナウイルスパンデミック中に注文が急増した。

Beyond Meatとのタイアップでは、中国の1級都市と2級都市にあるFreshippoの200店舗超の顧客に動物肉フリーのバーガーを提供する見込みだ。まずは上海の50店舗で提供を始め、9月に取り扱い店舗を拡大する。

「小売が中国での我々の成功の鍵を握っている。中国マーケット参入から数カ月で初期のマイルストーンを達成できたことを嬉しく思う」とBeyond Meat創業者兼CEOのEthan Brown(イーサン・ブラウン)氏は声明で述べた。

植物ベースの肉は中国では長い歴史を持つ。幅広い都市部のライフスタイルとして登場する以前に、仏教徒の間で食されてきた。健康問題が注目されるようになり、中国政府は2016年に肉の消費を減らすように市民に呼び掛けた。中流階級の都市居住者は気候変動への対応としても人工肉製品をとるようになっている。

「国際ブランド、地元ブランドにかかわらず、中国の消費者は植物ベースの製品の第1世代を目にしているだけだ。購入は前向きな実験者にほぼ限定される」と中国のフードテック業界を専門とするベンチャーキャピタルファームBits x Bitesの創業者兼マネージングディレクターのMatilda Ho(マチルダ・ホー)氏はTechCrunchに述べた。「中国の1人あたりの植物ベースのタンパク質の消費は世界で最も多い」

「大衆消費者向けに展開したり、アーリーアダプターのリビート購入を引きつけるには、食感やフレーバー、こうしたプロダクトを中国の食事にいかに合うようにするか、かなり改善する余地がある。健康意識の高いフレキシタリアン(植物性食品を中心にしながらも肉や魚も食べる人のこと)やベジタリアンにアピールするには、よく食べられている豆腐や精進料理の肉代替品との比較で栄養価を改善する必要もある」とホー氏は付け加えた。

人工肉マーケットはすでに競争が激しい。中国企業のQishan Foods(斎善食品)は1993年から展開している。香港のOmniPork(オムニポーク) Alpha Foods(アルファ・フーズ)も中国で素早く人気を獲得した。まだ若いスタートアップZhenmeat(ゼンミート)は積極的に資金調達を模索していて、「中国の味」を承知しているとうたう。

一方、Beyond Meatの米国でのライバル、Impossible Foods(インポッシブル・フーズ)は、同社の遺伝子組換えの大豆成分が健康を気遣う中国人の間で不安要素になる可能性があり、マーケット開拓は難航するかもしれない。

画像クレジット: Beyond Meat

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(翻訳:Mizoguchi

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TechCrunch Japan

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