ビットコインが116万円を突破して上げ相場に突入

Bitcoin(ビットコイン)の上げ相場が戻ってきた。

米国時間7月27日、ビットコインの価格は1268.19ドル高で6カ月最高値の1万1203.90ドルに達し、1日あたりの上げ幅は12.73%だった。これは同テクノロジーに対する投資家の関心と、当局の監視強化と主要暗号通貨の値下がりによる苦難の年を終えて見直された長期的見通しへの自信の両方が復活した証だ。

暗号通貨投資家でMantis VC(有名音楽デュオのThe Chainsmokersが立ち上げた投資会社)のアドバイザーであるAlyse Killeen(アリス・キリーン)氏はビットコインの価格上昇を、ビットコインをはじめとする分散型台帳技術全般を支える基盤の安定性が強化されたことの表れだと見ている。

「インフラストラクチャーの視点だけからから見ても、ビットコインには1年前と比べてはるかに高い内在価値がある」とキリーン氏はダイレクトメッセージに書いている。「ライトニングネットワークがある、サイドチェーンもある。ビットコインにできることは1年前よりも多い」。

ライトニングネットワークとは、ビットコインの第2レイヤー技術で、ブロックチェーンのトランザクション処理能力を高め、利用者がネットワークを実際に使う能力を拡張する。

投資家の関心と価格を上昇させる能力を高めるだけではない、とキリーン氏は書いている。入手可能なビットコインの供給が減少している。これは2019年に起きたビットコイン半減期(halving)によるものだ。

また、金融機関が暗号通貨を保有するようになったことが、安全性と流用可能性に対する投資家の信頼を高めている。

ブロックチェーンの専門家で、現在Lvlでビットコインバンキングサービスの準備を進めているWilly Woo(ウィリー・ウー)氏は、これを最新の上げ相場のタイミングであるともいう。

強気の復活だ 。

代替暗号通貨がバブルと消え、ETH(イーサリアム)がDeFi(分散型金融市場)の追い風を受け、乱高下が戻り、BTCのメモリプールはピークに達し、BTCトランザクションが停滞する、いずれも今後数カ月に向けた素晴らしい兆候だ。

キリーン氏は、第3四半期か第4四半期初期に市場が上向くとも予想している。ビットコイン上の取引と活動を支援する基盤の強化、流通ビットコイン量の増加、さらには流通通貨の半減期に対する反応などが理由だ。

「今起きているのは、大手企業が購入機能と保証を提供し始めたことだ」とキリーン氏は書いた。「これはビットコインと自己管理を上向きにする。『リアルな銀行』が顧客のためにビットコインを持つようになったことで、多くの人がビットコインをお金と同じに見るようになり、自分自身が銀行であることの差別化がいっそう明確になる。

画像クレジット:Hiroshi Watanabe / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

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TechCrunch Japan

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