米国時間9月3日、Garminはモータースポーツに特化した999ドル(約10万6000円)のGPSユニット、Garmin Catalystを発表した。このユニットはモータースポーツのコーチのような存在になることを意図していて、ラップタイムの短縮などに役立つ。ほとんどの車にGPSユニットが搭載されているいま、さまざまな市場を探っているGarminの最新の試みだ。
標準的なGPSユニットと同様にCatalystは車のフロント部分に取り付け、ドライバーに詳しいマップを示す。ただしトラックを周回するレース用なので、経路を示すのではなく、音声によるコーチングとドライバーのパフォーマンスに関する詳細な分析を提供するようだ。
GarminプロダクトマネージャーのAdam Spence(アダム・スペンス)氏は「(Catalystは)データメトリクスを集め、ラップをスムーズに回れる位置をつないで最も速く走れるレーシングラインを作成する。これにより、実際に走ったラインに基づいて最も速く走った場合のタイムをユーザーに示し、最速タイムのラップを実際に達成できるようにする」と説明する。
このGPSユニットはさまざまなセンサーやコンポーネントを使ってトラック上のレーシングラインを生成する。1080pのビデオを撮影し、ユニット上でスピードやラップのデータなどのトラックデータと重ねて再生できるカメラなどが使われている。
ドライブ中、Catalystはそれまでのラップに基づいてドライバーにその時々に応じた指示を出すことができ、カーブのイン、エイペックス、アウトのタイミングのほか、必要な場合にはブレーキングのデータも示せるとのことだ。こうした情報は互換性のあるヘッドセットまたはBluetooth接続のカーステレオで再生できる。
データとトラックの情報は、ユニット自体に表示したり、モバイルデバイスやコンピュータに書き出したりすることができる。
このシステムは、GPSのノウハウをニッチな市場に提供しようとしているGarminの最新プロダクトだ。以前に同社は悪路を探索するような車両用として、同様のユニットであるOverlanderを発表した。写真を見る限り、OverlanderとCatalystのマウント部は同じで、Overlanderのほうが頑丈そうな感じではあるもののデザインも似ている。
画像クレジット:Garmin
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(翻訳:Kaori Koyama)