カメラの性能が素晴らしい4万円台のGoogle Pixel 4a、5G対応Pixelを待つ必要なし

Google(グーグル)は低価格帯スマートフォン「Google Pixel 4a」を8月4日に発表、8月20日より販売を開始した。筆者は発表直後にGoogleより製品を借用し、これまで約1カ月使い続けてきた。9月30日に5Gサービスに対応した「Google Pixel 4a(5G)」と「Google Pixel 5」が発表される予定だが、1カ月という節目でPixel 4aの総括的に評価してみる。

Google Pixel 4aのGoogleストア価格は4万2900円

本体以外に、18WのUSB-C電源アダプター、長さ1mのUSB-C-USB-Cケーブル(USB 2.0)、クイックスイッチアダプター、クイックスタートガイド、SIMツールが付属

適材適所なパーツを選んだ絶妙なエントリーモデル

Pixel 4aは、OSにAndroid 10(Android 11にアップデート可能)、SoCにQualcomm Snapdragon 730Gを採用。メモリは6GB、ストレージは128GBを搭載している。ベンチマークを実施してみると現時点のフラッグシップ端末の2分1以下だが、これまで1カ月使ってきてパフォーマンスに不満を感じることは一切なかった。手に収まるコンパクトなPixel 4aで3Dゲームをする気はないので、筆者にとっては必要十分な処理性能だった。

総合ベンチマーク「AnTuTu Benchmark」のスコアが277550、CPUベンチマーク「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreが1639、3Dベンチマーク「3DMark」のSling Shot Extreme – OpenGL ES 3.1が2481。AnTuTu Benchmarkのランキングトップのスコアが615289なので、Pixel 4aはその45%の処理性能だ

一方、スマートフォンのユーザー体験を大きく左右するディスプレイには、エントリーにもかかわらず5.8インチ FHD+(1080×2340ドット)のOLEDが採用されている。撮影した写真、YouTube、Netflixなどの動画を鑑賞してみたが、画質に不満はまったくない。リフレッシュレートは60Hzと、Pixel 4の90Hzより劣るが、これもよほどハイレベルなゲーマーでもなければ気にならない領域だ。

OLEDによる階調豊かな画像は立体的にすら感じられる

 

パンチホールディスプレイを採用したPixel 4aは、ディスプレイ上部に前面カメラ、顔認証カメラ、顔認証ドットプロジェクター、顔認証投光イルミネーター、Motion Senseレーダーチップを内蔵するPixel 4よりも全画面感が強い

HDRに対応。YouTubeやNetflixのHDRコンテンツを臨場感豊かな映像で視聴可能だ

最も驚かされたのがカメラ画質。Pixel 4aとPixel 4で撮影した写真を見比べても、違いがまったくわからないのだ。また、望遠カメラは搭載されていないが7倍の超解像ズームが可能で、ディテールも比較的保たれている。

さらなる高倍率ズームが必要なら、超解像ズームの上限が8倍のPixel 4ではなく、50倍ズームなどが可能な他社製スマホを買うべき。しかし、7倍で用が足りるのならPixel 4aで画質に不満を感じることはないはずだ。

背面カメラのスペックは、画素数が1220万画素、F値がf/1.7、視野が77度、画素サイズが1.4μm。手ぶれ補正は光学式と電子式が組み合わされている

標準倍率で撮影(解像度:4032×3024ドット、シャッタースピード: 1/3906、F値:f/1.7、ISO感度:67)

望遠カメラは搭載されていないが、7倍の超解像ズームでも一定の解像度が保たれる(解像度4032×3024ドット、シャッタースピード:1/2611、F値:f/1.7、ISO感度:61)

直射日光下で強い色が入っても、ホワイトバランスはほとんど狂わない(解像度:4032×3024ドット、シャッタースピード:1/5882、F値:f/1.7、ISO感度:68)

複数枚撮影した画像を合成することで、ノイズが少なく明るい画像を生成する「夜景モード」は、Pixel 4と遜色ない品質だ(解像度:4032×3024ドット、シャッタースピード:1/15、F値:f/1.7、ISO感度:227)

一方、Pixel 4から削られた機能としては、ワイヤレス(Qi)充電機能、防水機能、望遠カメラ、顔認証カメラ、Motion Senseによるジェスチャー機能ということになる。生体認証は顔認証より指紋認証のほうが使い勝手がいいと考えているし、Motion Senseは登場当初は物珍しく使ってみたが、いまはまったく利用していない。不便に感じたのはワイヤレス(Qi)充電機能と防水機能に対応していないことぐらい。この2点についてはPixel 5aなどの次期モデルではぜひ搭載してほしいところだ。

指紋認証センサーは背面に設置されている。ディスプレイ内蔵型指紋認証センサーと比べて困るのは、机の上に置いたままロック解除できないことぐらい

Pixel 4a(5G)やPixel 5とは価格を含めて別物

5G回線に対応するPixel 4a(5G)とPixel 5の詳細スペックは現時点ではわからないが、価格だけは6、万0500円からとGoogleストアでアナウンスされている。Pixel 4aとは少なくとも1万7600円の価格差があるわけだ。

現在の5Gサービスにそれだけの金額を支払う価値はないし、Pixel 5はPixel 4を参考にするなら9万円前後の価格が設定されるはず。もちろん急がないなら9月30日の発表会を待ってもいい。しかし、いますぐPixel 4aを購入しても当面の後悔はないはずだ。

いまは4G対応のPixel 4aを買っておいて、5G網が行動範囲で利用できるようになってから、改めて機種変更を検討すればいいだろう

カテゴリー:ハードウェア

タグ:Google Google Pixel スマートフォン レビュー

投稿者:

TechCrunch Japan

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