Vine活用シーンが急拡大?! ― 映画「ウルヴァリン」が予告編ならぬ「トゥイーザー」を展開中

Vineがさらに注目を集めることとなりそうだ。マーベル・コミックのスーパーヒーローであるウルヴァリン(Wolverine)映画の「tweaser」(トゥイーザー広告)がVineを使って流されたのだ。流したのは監督のJames Mangoldだ。映画の予告編は最近、映画のために作成したサイトやAppleの予告編ページ、あるいはYouTubeで最初に公開するのが一般的となっていた。Vineでティーザーを流すことで、また新しい広告展開手段を獲得したということになるわけだ。Vineの有効性をハリウッドが認めた瞬間である、ということもできよう。

剣、侍、銃、女、ウルヴァリンの特徴的武器である爪、空中を飛ぶウルヴァリンの様子などが6秒間の動画に詰め込まれている。セリフは一切無く、プロットの説明も全くない。タイトルについてもロゴが表示されるだけだ。しかしこれがまた素晴らしいのだ。ウルヴァリン、X-Men、マーベル・コミックには既にコアなファンが存在するのだ。そうしたファンの反応を得るのには、この6秒間の動画で十分なわけだ。これをTwitterの運営する動画サービスに投稿するというのは非常に良いアイデアであったと思う。

ウルヴァリンの「トゥイーザー」はこういう具合だ。

IMDb上でのFilmonicのLiam Goodwinのによれば、もちろん20秒の長さの一般的な予告編も公開される。他にもさまざまな予告編が用意されているそうだ。しかしそうしたものに先立ってVine版を公開したというのも面白い仕掛けだ。映画の公開は7月24日を予定している。日本での冒険や、ヤクザとも関係を持つマリコ・ヤシダとのロマンスなどが描かれる。

ちなみに、Vine上に公開した動画を「トゥイーザー」(tweaser)と呼んだのはMangoldだ(既にお分かりだとは思うが、Twitterで行うティーザー広告という意味だ)。ビデオ関連コンテンツを宣伝するには、なるほど良い方法だと思う。

時間が6秒と限定されているのも良い。またリツイートで拡散していくのもうってつけだ。同じことになるかもしれないが、他のプラットフォームを必要とせず、Twitter内で拡散させられるのも良い。トゥイーザーを投稿すれば、Twitterを利用する広い層に一気に広がっていく可能性もあるわけだ。さらに非常に短い時間であることから、コンテンツのファンではない人も最後まで見てくれる可能性が高い。また、同じ理由からこのトゥイーザーにはいろいろな内容を詰め込む必要もない。ティーザーのつもりがネタバレになってしまうような危険性もないのだ。Vineは、まさに見た人の興味を掻き立てるという役割を過不足なく担うツールだと言えるのではなかろうか。

既にVineを使っているブランドも増え始めている。きっと他の映画も、この「トゥイーザー」に参入してくるのではなかろうか。他にもテレビショーやスポーツ・イベント、あるいはゲームなどもVineプラットフォームをうまく活用できそうだ。つい注意力を奪われてしまうような、新たな広告プラットフォームが広まりつつあるのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)


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TechCrunch Japan

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