アマゾン ウェブ サービス ジャパンは10月8日、総務省による第二期政府共通プラットフォームがアマゾン ウェブ サービス(AWS)上で運用開始されたと発表した。
政府は、業界をけん引するクラウドサービスの活用を通じて、情報システムを新技術へ対応させると同時に、各府省が独自に整備・運用する情報システムとデータのさらなる統合・集約によりITガバナンスを強化し、管理の一元化、セキュリティの強化、運用コストの削減を実現する。
政府共通プラットフォームは、運用コストの削減やセキュリティ強化などを目的に、2013年3月に第一期の運用を開始。2018年には効率性や可用性向上を目的に、政府情報システムの整備においてクラウドサービスの利用を第一候補とする原則を定めた「政府情報システムにおけるクラウドサービスの利用に係る基本方針」(クラウド・バイ・デフォルト原則)の発表を受けて、総務省は第二期政府共通プラットフォームの整備においてクラウド活用を優先しており、今回デジタル・ガバメントの実現を支える新たな取り組みをAWS上で開始した(「政府共通的な情報システムの整備」)。
第二期政府共通プラットフォームでは、政府情報システムとデータをAWS上で統合・集約することで、オンプレミス環境の管理に伴う複雑さと高コスト、また、新たなプロジェクトの推進に当たってのベンダー依存も減少できるようになる。また、AWSを政府共通プラットフォームの基盤として活用することで、各府省は情報システムを新技術へ対応させるとともに、イノベーションを加速することで、迅速にデジタル化された行政サービスを提供することが可能としている。
AWSのクラウドインフラストラクチャは、日本の「政府機関の情報セキュリティ対策のための統一基準」で定められたITガバナンス基準を含む、世界で最も厳格なセキュリティ要件を満たすよう設計。各府省はセキュリティにおけるベストプラクティスやツールを含むAWSサービスを活用して、情報システムとデータのセキュリティをさらに強化できるようになる。
さらに、AWSは異なる大陸プレート上に互いに約400km離れたふたつのリージョンを提供。そのため、AWS顧客は日本国内にある複数リージョンを活用した情報システム設計を通じて高い可用性を確保し、耐障害性と事業継続性をさらに高めるとともに、日本全国のエンドユーザーにこれまで以上に低遅延で行政サービスを提供可能としている。
カテゴリー: GovTech
タグ: Amazon Web Services / AWS、総務省、政府共通プラットフォーム、日本
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